ニュージーランド留学の頃の記事を古いブログから移行します。

*日付は留学時のものではありません*

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今日から、サウトと一本バスをずらす事にしました。

一人で起きられない彼は、もちろん私より後のバス。

さすがに、昨日の一件で、寝る時まで考えちゃうくらいかなりムカついたので。

 

今の私には、誰かに対する嫌悪感を抱える余裕もないのです。

そんなろくでもないもの抱えるくらいなら、その場所に少しでも海外での生活と、

英語を詰め込みたいと思う。

 

ここは、日本じゃないし、多文化が存在していて、その違いは受け入れたいけど、

サウトと一緒にいたってどうせムカつくし、

そんな感情に支配されるくらいなら、なるべく空間をずらせばいい。

まぁ、てっとり早い話、バカは相手にしない。それに限る。

 

と、自分に言い聞かせて、気持ちを入れ替える事にしました。

 

奴は絶対、日本に来たら追い出されるだろうな。

決してサウジアラビア人が、悪いわけじゃない。

他のクラスメイトのサウジ達は、いたって普通です。

サウトが、問題児すぎる。一緒にいると特に。

 

で、サウトを待たなくて良くなったので、元のバスに戻しました。

そもそも、まだまだオールイングリッシュの授業についていくには、

朝の予習は、私には欠かせないものだから、

少しでも早く学校に行って、予習をしておきたいのです。

ぐうたらのサウトに付き合わなくて良くなったので、

また自分のペースで追いこまなくちゃ。

 

朝、リビングで、今日から一人で行くとパパに話したら、

どうしてだい?とパパは怪訝な顔。

えーっと。

昨日あった偏見のこととか、

そもそもこの家に来てからずっと言われ続けてたセクハラ発言とか、

全部、説明したいんだけど、この朝の時間じゃ無理!!

 

パパ、ひとまず察してくれ。

とにもかくにも、一緒に行きたくないってのが絶対だから、

万が一、奴が起きてくる前に家出たいから、もう行くね!!

うまく話せそうだったら話すから!! たぶん、かなりの難題だけど

 

慌て気味でバス停に着きました。

バスを遅くしてから、何日か出会わなかった、

近所の2人の女の人と、再び同じバスです。

おはようのあいさつをしました。

サウトなんていなくたって、一人だってちっとも不安じゃない。清々しい朝だ!

 

「あなたは学生ね?」

「私は学生。ダウンタウンの学校に行ってるの。」

 

どんな仕事してるの?楽しい?

色々聞いてみたいけど、いつかもっとちゃんと会話できるくらい上達したら。。。

 

ちなみに、今日は、久しぶりの澄んだ朝晴れです。

木々に差し込む陽射しが、秋の色をしています。

日本は、そろそろ初夏の足音が聴こえてくる頃かな。

ニュージーランドも秋が色づくようです。

日本とは、色の違いこそあれど、まぎれもなく私の好きな秋の色です。

寒い空気とリンクするような、柔らかくなっていく日差しがいいです。

 

でもそれを、ちょっとさみしく悲しく見えてしまうのは、

心細さがまだ消えないから。

もう最初の頃みたいに、ホームシックの自分を認め過ぎないようにしてるけど、

この心細さが消える日は来るのかな。

 

この陽射し、日本の田舎の秋あたりに差したら、キラキラ綺麗なんだろな。

あ、私って、こんなに日本好きだったのか!(笑)

 

今日のバスの運転手は、女の人でした。

大きな声で、あいさつをしてくれました。

ふと孤独を感じる時も、私を無口にさせない。ほんとにこういうとこは、好きだな。

 

挨拶だけでも、声を出すと、

心のもやもやが息と一緒になって、外に出る感じがします。

 

クラスは、今日は再び、新しい先生が来ました。昨日とは違う先生です。

彼、絵がとてもうまい!

”フロッグ”がなんなのかわからなかったサウジの生徒のために、絵を描いてくれたのですが、

カエルの絵と、例文のうまさに、ひとり感動していました。

先生の授業も、とてもわかりやすいものでほっとしました。

 

午前の授業は文法、午後の授業は、

そして、午後の授業は、ディベートが多いです。

今日は、クラスメイトの各国の良いと思う所をあげてみましょうという授業でした。

 

日本は、良い意味でも悪い意味でも、仕事というイメージだそうで、

「日本人は、だいたい一日何時間働くの?」

「基本は、7~8時間で、それと残業って感じかな。」

「うわぁ、それは死ぬぜ。」

 

中国は?のとこで、サウジのフセインが、

「中国は、Made in Chinaじゃないか!これもこれもこれも・・・

なぜか、俺の持っているこれもMade in Chinaなんだ!」

と言ったので、何気に辞書を見てみると、私のもそうだった!!いつの間に?

 

でも、チャイナのドニーはちっとも嬉しそうじゃなかったのが、気になりました。

気になったとこ、英語でつっこめるくらいにならないと、

と、とにかくほとんど常に、自分の未熟さを思い知らされるばかりですが、

前を向こう。上を向こう。 と、自分を励ましてみる。

落ち込まない。とにかく落ち込まないこと。

 

ところで、サウトは、今日は結局来ませんでした。

一人だと、学校にも来られないのか?!

いなくて、私はせいせいするけど。

 

今日から、サウジアラビア人の新しい生徒が一人入りました。

名前は、”アブドラーマン”。サウトと違って、控えめそうな男の子。

授業で一緒に組むことになりました。

 

ペアワークでも、かなり英語にとまどっているのか緊張しているのか、

うまく言葉を伝えられないみたいだったので、

「実はね、私もまだ、少ししか経ってないの!だから、授業ちっともわかんないのよ。」

と言ってみると、

「本当に!?でも、僕なんてたった一日経っただけだよ!もっとわかんないよ。」

と、アブドラーマンは、笑いだしました。

 

気持ち、よくわかるよぉ。。。

私なんてさぁ、何言われてるのかも分かんないし、同じ日本人に無視され、

もうずたぼろだったんだから。

我ながら、こんなこと笑って話せるまで、ちょっとは成長したと思うよ。(笑)

 

これを機に、アブドラーマンとは仲良くなれたので良かったです。

 

帰り、学校を出ると、下でコリアンの子達が全員で固まっていました。

小さなスクールだけど、コリアン率とサウジアラビア率は高いです。

「サヨー!帰るのー?バイバーイ!」

と、みんな口々に大きな声で見送ってくれました。

 

コリアンの子達って、みんなで行動するって聞いてたけど、本当にそう。

学校の中でも、固まっているし、

一応イングリッシュオンリーの貼り紙がある学校内でも、

誰かがわかんないとこは、平気で韓国語で教え合ってます。

 

でもちょっと今は、そんな韓国気質は羨ましかったりもする。

”留学したら、同じ日本人同志では仲良くしてはいけません”

いくら勉強のためでも、そんなクソ真面目で変な決まりなんて、すっごいバカげてる!

助け合いと、傷の舐めあいは、違うのに。

 

相変わらず、その後、日本人は来ないので、

日本語を思いっきり話せるクラスメイトもできません。

これはもう、神が与えた修行だな。これを幸運と捉えようっと。

 

家に帰ると、学校にも来なかったのに、サウトはなぜかいませんでした。

どうでもいいので、パパママに聞きさえしなかったけど。

 

今日のディナーは、ニョッキ(みたいなの)のビーフ煮込みと、マッシュポテトとグリーンピース。

パパの料理が毎日楽しみ。

 

日本の友達からメールが届きました。

ドイツに留学してた彼女とも、何回も手紙のやりとりしたなー。

日本にいる方は、届くのも送るのも楽しかったな。

そして今は、逆となって、私が励まされてる番です。

 

「毎日、スタンプカードを溜めてるようなもんだよ、留学は。

もちろん、全部溜める必要はない。でも、溜めた分、後で絶対サヨちゃんの力になるから。」

 

そんなメッセージに、なんだか凄く励まされて、

やっぱり離れていても、友達のありがたさを感じています。

 

なんとか今日は、平和な一日。

明日からも、笑顔でがんばろ!!

 

 

 

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sayo

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