あっつくて、電車の音もインド人もうるさくて、
だけど、最高に旅している感満載の列車に揺られて、
インドを旅しています。
旅は、過酷であるほど、旅って感じがしますね。
インド人、ほっとんど寝てる。
外国人にとっちゃ、インドなんてかなり気が抜けない国だけど、
インド人はほんとゆるい。
ヨーロッパ旅で何度か電車に乗ったけど、
全くと言っていいほど居眠りしている人さえ見かけなくて、
やっぱり電車で居眠りは日本ならではなんだなぁって思ってたけど、
インドでは爆睡してるよ。
とは言え、ちょっとそれらとは意味が異なりますね。
でもまあ、列車内は町を歩いているよりは、安全そうですもんね。
時計とにらめっこで、そろそろ次の町に到着する時間なんだけど、
何やら、駅ではなさそうな場所で、すんごい徐行運転するんです。
でもって、インド人もかなり徐行運転の列車から飛び降りているんで、
もしやインドの列車ってそんな風に降りる仕組みなのか!?と、
そわそわしました。
でも、近くにいたスーツを着たちゃんとした風のインド人に、
もう駅着いてるの?って聞いたら、まだだよって言われたので、
信じて駅に到着するのを待つことにしました。
徐行運転の列車を飛び降りて行く人々。
ちなみに登る時に苦労した上段座席ですが、降りる時も結構な苦労。
でも、バックパックを先に降ろそうとしてたら、
下に居たインド人のお兄さんが手伝ってくれた。
ほんと、親切な人も多くてありがたい。
デリーを出て、3時間ちょっと。
インドの列車ってさ、好きな映画「ダージリン急行」で何度も観て、
かなり憧れてたけど、
これもまた「いつか経験したい!」が叶っているんだよなぁ。
ほんと、貴重な旅に感謝。
はい。
知らない街を旅するのは、本当にわくわくする。
一人旅の時は、ここから無事に町の中心へ辿り着けるのかって不安でかなり緊張するけど、
二人旅だと、緊張感も和らいでわくわくできるんだなと思いました。
とは言え、再び気を引き締めないと!
ここはインド。インド。
駅を出た第一印象は、デリーよりはかなりすっきりした町という印象。
そして、インドに来て初めてのオートリクシャーを使わなくてはなりません。
ついに、重要課題の時間ですね。
ずっと私の旅を読んでくださっている方なら、
そりゃもう耳たこだとは思いますが、
私vs悪徳ドライバーの戦いは、どの国に行こうが変わりません!
東南アジアのトゥクトゥクでも、値段交渉がこりゃかなりのめんどくささでした。
そのうえ、自分がうそつきを大嫌いなのもありますが、
真面目に旅人を楽しませようとしているドライバーのためにも、
平気でぼってくる悪徳ドライバーには負けないってことを、心に誓ってはいるけれど、
ほんっと、旅先で乗り物に乗るのは一苦労です。
でも、どこの国でも新しい町に着いて、
こればっかりは旅するうえで避けて通れません。
とりあえず、すっごいアピールしてきたお兄さんに聞くと、
アーグラー・カント駅から中心地までは、
一人60ルピーとのこと。(105円くらい)
お兄さんも結構爽やかであまり悪い人そうには見えないし、
料金もそれなら了承して、行ってもらうことにしました。
アーグラー・カント駅だけの仕組みかわからないけど、
料金はお兄さんに直接払うわけではなく、お兄さんいわく、
ポリスの人が取り仕切っているから、その人に払うとの事。
実際、一角に椅子に座った人がいて、料金はその人に支払いました。
で、ちゃんとチケットもお兄さんの名前入りで切られるから、
悪いことはしない。安心していいよとのことで。
とはいえ、全くもって、本当にポリスなのかどこまで本当なのか、
わからないところではあるけれど、
後払いよりは先払いの方が絶対いいので、
他の町もこの仕組みであってほしいくらい。
カンボジアで、トゥクトゥクドライバーはトゥクトゥクを、
日本人に例えると、車どころか、家を買うような感覚で買うんだって教えてもらったから、
なんだかお兄さんが、誇らしげにする気持ちもわかる。
こんなの、教えてもらっていなかったら知らなかったこと。
そんなことを知っているってだけでも貴重だなって思う。
そんな気持ちで、頑張って夢を乗せて買ったオートリクシャーを、
どうか悪いことには使わずに、
安全に旅人と自分のために大切にしてほしいなと思う。
生意気な、たかが旅人の願いだけど、
真面目に頑張っているドライバーもたくさんいることを私は教えてもらったし、
笑顔にしてももらったから、心からそう思う。
車内の装飾もこだわってるんです。
さあーて。
お兄さんは、かなり陽気な人でガンガン話しかけてきました。
旅友からのアドバイスで、
インド人からどこの国かと聞かれた時は韓国人と答えた方がいい。
日本人=KANEってイメージづけられているから。
とあって、最初は韓国人だよと言っていたけど、結局ばれてしまい、
まぁ悪い人じゃなさそうだし、日本人と白状しました。
日本人大絶賛はある程度の国でされるセールストークなんで、今や真には受けませんけど、
彼はしきりに、
「僕は汚い金は嫌いさ、綺麗な金しか欲しくない」と言うし、
なんか自分は、どこかの公認のリクシャーなんだと免許みたいなのも見せてくれたし、
お土産屋にも行こうって言いださないし、良かったなと思ってたら、
案の定、セールスが始まりました。
まぁ、仕事なんでセールスはいいんだけど、ちょっと気になったのは、彼が見せてきたノートです。
そこには、明らかに日本人が書いた日本語で、お兄さんに対しての高評価のコメントが綴られていました。
これまた、東南アジアでさんっざん見せられた手口。
手口って言い方してはいけないのかもしれないけど。
ただ、あれを書いた日本人は本当にお兄さんを使った人なのか知らないけど、どういうつもりなのかと思う。
本気で、お兄さんを絶賛するなら、そういうのは、彼にとっての良い事にはならないんじゃないのだろうか。
内容としては、散々ほめちぎって、信用できる旨を書いて、ほんのちょっとだけ落とす感じのコメント。
”○○に行って、○○も連れて行ってもらいました。
本当に○○ルピーでした。彼は凄くいい人です。
お土産屋さんに連れて行きたがるのは、ご愛嬌です。”
的な。
こんなの、すでによく知られた斡旋手口として有名になっちゃってるし、
今や、どんなに楽しく話していても、これをされると私は萎えるし、
そんな中でツアー斡旋のCMをされてもなんかなーと思ってしまう。
その上、一番悲しいなと思うのは、結局彼に断ってバイバイをしなくちゃならないってこと。
せっかく彼を選んで、彼も笑顔でたくさん話してくれて、
束の間でも楽しく宿へと向かうことができるのに、
必死で斡旋してきて、でもそれをこっちも必死で断って、
ほんと結局、結局だよ。お互いあまり気持ちがいい別れ方ができなくなる。
せっかく楽しく乗って来たのにだよ。
あーあ。と言う気持ちで、
それでも、ちゃんと宿まで送り届けてくれた誠実さには、感謝だけど。
この海外で出くわす、ドライバー系の問題について思うと、
やっぱりシェムリアップの岡村さんやアリー、他のドライバー達を思い出す。
私にお願いごとも無理強いも一切せずに、
歩いてばっかいる私に、街中で出会っても気持ち良く名前を呼んでくれた。
最後は涙でお別れするくらい、大好きになった人達。
今もきっと、頑張ってる。
私は旅人として、彼らの力になるにはどうしたらいいのかってことを忘れないようにしたい。
今日の彼にしても、悪人には思えなかった。
だから、もうちょっと乗り物事情が信用されるようになればいいのに。
そのやり方は、旅人とドライバーで考えてもいいと思うけど、
彼らの悪しきイメージを水増ししちゃうやり方は大反対。
私の旅友たちは、みんな言いました。
「サヨちゃんは、絶対インドに行ったらインドが好きになっちゃうはず」って。
その通りに、私はもうインドに凄い楽しさを感じている。
暗澹迷妄とした疑心暗鬼の中で、すでに親切にもたくさんしてもらっていて。
この辺りから、インド人に対して、
旅人としてできることは何かないかってのを一人、考え始めたのです。
あなたにも行きたい場所へと飛ぶ風が吹きますように。
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View Comments
こんにちは!
敗戦後の日本の電車に乗ったGHQの医師は、みんな居眠りしてるのを見て、日本人はビタミンB群が足りないと報告したそうです。
インド人もそうかな笑?