今日は移動の日なので、ゆっくり目の朝です。
が、昨夜は、夜のブチ切れ事件で、なんかムカムカして寝付けませんでした。
目が覚めると9:30でした。
いつものように呉さんはもう先に起きて支度していました。
夜のバスのピックアップの時間までは、だいぶ時間があります。
まずはランチがてら、ゆっくりできるお店を探すことにしました。
川沿いには、桜にそっくりな花を咲かせた木が並んでいます。
川沿いにあるレストランに入りました。
やたら、日本人?と聞かれたので、もしかしたら日本に関係のあるレストランだったのかも。
ベジタブルカレー
めいっぱい観光するのも充実してるけど、こんな風に最終日にのんびり時間を過ごすのもいいー。
ゆっくりな時間。
いつか、こんな時間も懐かしく思い出すんだろうな。
そして、川沿いを散歩しました。
呉さんは、常に日傘必須!な人なので、この日もがっつりさしていたのですが、
風が強くて、すぐに傘がさかさまになります。
私はもう、日焼け止めと服や帽子なんかで努力はしてるけど、長旅で日焼けしまくったんで、手遅れである気がする。(^_^;)
何度目かのさかさま状態になった時、
「ヘイ、ファニーガールズ!」と、突然、男の人に話しかけられました。
振り向くと、白人の男性がいました。
「向こうに夕陽がとっても綺麗な場所があるんだ。一緒に見ないかい?」
お!ナンパ来たー!!(笑)
その人は、スイス人の男性でした。
おじいさん「君は日本人だね?おいで。」
と、急に歩きだすと、川沿いの国旗が並んでるところで日本国旗を見つけて、
おじいさんは、すっごくおしゃべり好きな人で、この辺の色んな事を教えてくれました。
彼はスイス人で、すでにリタイアして、タイに2カ月、カンボジアに4カ月と、
もう長い間、この辺りにいるようでした。
10年前に一年かけて世界一周をした話、カンボジアの話、
色々聞けて楽しい時間です。
なんだかんだで、呉さんとはお互い、二人の時間がもうあまり居心地が良いものでもなかったので、
こういう第三者との出会いがありがたかったのでした。(苦笑)
おじいさん「今まで行った中で一番好きな国はどこだい?」
呉「日本かなぁ。。。。やっぱ住んでいたし。安全な国だし。」
おじいさん「君は?」
さ「ニュージーランド。同じく生活を体験できたし。それにニュージーはどこへ行っても感動した!」
さ「あなたは?」
ス「日本と台湾さ~。ははは~。」
日本は、特にとてもいい国だったから大好きで、また行くよ!と。
一緒に写真撮影。なんか、ちかいぞ~!!(ж>▽<)
呉「ほんとにこの人と一緒に過ごすの?おじいさんだよ?」(小声)
「もう今日はバス待つだけだし、何も悪い人じゃないと思うけど?」(小声)
呉「ふ~ん。。。」
自分が感じてることって、たいがい相手も感じているんで、呉さんも私と二人きりの時間に、
息が詰まりがちだと思ってたんですけど、
こうして間に入ってくれる人が出来たことに、
呉さんはあまり乗り気じゃなかったらしく、
しばらくすると立ちあがって、向かいにある王宮の写真を撮り始めました。
すると、おじいさんはゆーっくり呉さんに近づき、呉さんが背負っているリュックのポケットのチャックを開け、
しまってあったハンカチを取り出します。
何も気付かない呉さん。
ス「彼女は、危ないね。」
気付かないまま戻ってくる呉さん。
ハンカチを黙って差し出す彼。
呉「あ、ありがとう?」
ス「リュックを見てごらん。」
呉「え?あ、チャック開けたままだー。」
ス「それ、君のハンカチだよ。君は隙だらけだ。」
呉「あ、ほんとだー。あ、もしかしていたずらした?もぉ~。
私注意不足だから~。マレーシアでもね、携帯を盗まれちゃって~」
ス「それならもっと注意しなければいけないよ。リュックはちゃんと前に持って。できれば彼女のように肩から前に持つタイプのかばんを持った方がいい。ここは日本とも台湾とも違うんだから。」
そんな感じのやりとりがあって、ちょっと気分を害してしまったらしい呉さんは、ちょっとその辺見てくる~と言って、出かけて行きました。
ってことで、残された私は、おじさんの世界一周の話を、目をキラキラさせて聞いていました。
しばし、二人旅だったので、英会話が楽しいです。
しばらくすると、大勢の家族らしきカンボジア人がやってきて、
川へと降りて行きました。
その中の男の子がふたり、袋を頭に乗せて、川へと入って行きました。
そして、真ん中らへんまで泳いでいくと、持っていた袋をあけて、
水面に中身を撒いたのです。
中からは、真っ白い粉のようなものがぼわ~っと出てきて、水面に散らばりました。
真っ白い何かは、ゆらりゆらりと流れていきます。
ス「あれは、なんだかわかるかい?」
「わからない。ダストを川に撒くの???」
ス「いや。あれは、お葬式をしているんだ。」
「お葬式?じゃあ、あの撒かれているのは人?」
ス「そう。人の骨なんだよ。」
インドではガンジス川に撒くっていうけど、カンボジアでもなんですね。
こんなの、教えてもらわなかったら、絶対にわかりませんでした。
偶然、カンボジアの事を色々知っている同じ外国人に出会えたのも感謝だし、
現地の人達にはまた、貴重な生活を見せてもらえて、感謝です。
しばらく、また話をしていると、別のおじいさんがやってきました。
別のおじいさん「おー、久しぶり。今日は可愛いガールフレンドと一緒だね。」
おじいさん「彼女は日本人さ。」
「はじめまして。」
別のおじいさん「おー、日本人かー。コニチハ~。」
どうやら二人は顔見知りのようです。
別のおじいさんは、スウェーデン人。
ヨーロッパの人は、リタイアをすると東南アジアに長期滞在する人が多いんだそう。
やっぱり安いし、あったかいからだそうで。
しばし、三人で話をしていると。。。。
おじいさん「ほら、始まったよ。」
おじいさんが指さした方を見ると。。。
大きな大きな夕陽!
今までのどの国で見た夕陽よりもおっきくて、オレンジ色。
「うわー。綺麗ー!」
ス「そうだろう?僕はここの夕陽は、世界一だと思うよ。」
「教えてくれてありがとう。こんな凄い夕陽を見られて嬉しい!」
別のおじいさん「ガイドブックにも載っていないからね!(ウィンク)」
この白人のちょっと太めのおじさんがよくする、軽いウィンクが好きです。
このプノンペンで、まったく違う国のおじいさん二人と楽しく見た夕陽を
私はいつまでもいつまでも、忘れたくないなと思いました。
そして最後には、思いっきりのオレンジ色!本当に素敵だったー。
夕陽が沈むと、後から来たおじいさんは帰って行きました。
おじいさん「さて。そろそろ暗くなってくるからね、友達はまだかい?」
呉さん。。。。
かれこれ、2時間近く経つのに、彼女は戻ってこないんです。
あんだけ、海外を怖くて一人で出歩けないって言ってたから、ちょっと心配になってきました。
おじいさん「もし、彼女がいなくなったら、君はどうする?」
「どうしよう。。。警察に行くかな。。。」
おじいさん「だめだよ。この国の警察は何もしてくれない。君が行くべきなのは、日本大使館だ。」
「ああ、大使館。」
おじいさん「そう。外国でのトラブルは、すぐに大使館へ行った方がいい。」
なるほど。
そりゃ、そうだな。
まだまだ、旅人として勉強不足だな。そりゃまだまだ新人バックパッカーだしな。
でも、そんな話はありがたい!
でも、呉さんは日本人じゃないけど、それでも日本大使館に行くべきなのかな。
なんて、考えているとやっと呉さんが戻って来ました。
「大丈夫?」
呉「あ、ああ、コンビニにいたから。あ、夕陽終わっちゃった?」
相変わらず、マイペースすぎ。。。
そして、宿の近くまで私達をおじいさんは送ってくれると、
「良い旅を。」
と、握手をしてお別れをしました。
なんだか色んな事があったようなプノンペンでしたが、
やっぱり、旅って最終日に出会いがあるから不思議だ~。
おじさんと過ごした束の間の時間。プノンペンの大きなオレンジ色の夕陽に溶けて行った時間。
これも、私の大切な宝物になりました。
そのあと、日曜日だけやっているナイトマーケットでふらふらし、
夕食に生春巻きと、海老フライみたいなのを買ってきて、食べました。
チャーハンは、宿のものです。
そして、毎日飲み物を買いに行っていたコンビニにもさよならです。
ここのお店の女の子、愛想が良くて、凄い可愛かった。
たぶん、キウィって書いてあるから、ニュージー系列が建てたコンビニかなぁ?
予定時刻を10分ほど過ぎたところで、夜行バスのピックアップが到着。
宿の女の子に、「オークン(ありがとう)」と言って、乗りこみます。
しかし、またしても、夜行バスで一緒になったおじさんに呉さんは、この後の予定をぺらぺらと。。。
やっぱり、若干イラッとしてしまう私。
なんだか、雲行きが怪しい感じしかしない二人旅。
シェムリアップでは、どーなるんでしょうねぇ。。。(^_^;)
とりあえず、プノンペンからシェムリアップまで、
今日のバス移動の時間は6時間。
楽勝です!!
あなたにも行きたい場所へと飛ぶ風が吹きますように。
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View Comments
サヨさんへ
書き込み読んでいて・・
写真を見て・・
若い、サヨさんが羨ましいです。
また、その行動力に感心させられます。
私も・・7ヵ国で・・21回旅行しましたが・・
もう~70歳になりました。
サヨさんの行動に・・私の夢を託して・・
これからも、読ませて頂きますね。
食事と身体に気をつけて下さい。
お体だけは お気をつけて
とても貴重な時間をお過ごしで
自分も 若いとき 海外の病院など無い国で
看護をしたいと
英検をとったり 勉強したりしたのを
思い出しました。
危険も背中合わせ
でも かけがえの無い時間を過ごされていることと思います
お体だけは お気をつけて
毎日 楽しみに読んでいます
こんにちは
散骨か・・・、カンボジアの夕日ともども感じ入りました
そのおじさんから
聞くお話は
宝物くらい
貴重な気がします。
夕日・・もう何物にも替えられない
貴重な体験ですね
散骨は知りませんでした
でかさんは、22年まえ、カンボジアに9か月ほどいたのでしたが、散骨のことは知りませんでした。