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香港旅、最初の小さなハプニング

憧れの重慶大厦に、張り切って泊まりに来たまでは、良かったのですが、予約した宿の入り口に到着した私達を待っていたのは、呼び鈴を鳴らしても鳴らしても、誰も出てこないって言う悲し過ぎる歓迎でした。



 

さっき、客引きのインド人から言われた言葉が、頭をよぎるよ。

「そこ、悪い宿だよ。」

 

いやいや。

まさか休みってこともないだろうし、一応灯りはついているけど、これどうしたら。。。(´д`;) おろおろ

とにかく中は、人っ子一人歩いちゃいない、いわば普通のマンションの真昼間なのです。

 

もう一回、下に行って誰かに聞いてみる?例えばエレベーターの列を管理してるおっちゃんとか。。。

しかし、私もゴロー丸も素直にそうしようと言えないのは、さっきさんっざん待たされてやーっとエレベーターに乗ってここに到着したからです。

これで、また下まで行った日には、再び何十分も並ばなくてはいけなくなる。とんだ時間ロスになってしまう。。。

 

しかし、こうしていても時間ロス。今日の予定はもう後倒し状態。

どうしたら。。。

しばし、おろおろしていると、同じフロアの別の宿の人が出てきたので、助けを求めたら、電話してみなさいと教えてくれました。

 

「そうか!じゃあ、中国語は任せろって言ってたゴロー丸よろしく!」

ゴ「え!?」(´д`:)

 

いやもう、さんっざん、さんざんね、中国語は任せろっての聞いて来たし、自慢げに何度か聞かされたし、(自分の名前言ってただけだったけど)そりゃもう、活躍してもらいましょうよ!!

 

むちゃくちゃ不安げに電話をかけ始めるゴロー丸。

ゴ「・・・出た!!に、ニーハオ!はい??えーと、えーと、チェックイン!チェックインプリーズ!!」←結局出てきた英単語。

ゴ「ウエイト?ウエイトオーケー?オーケーオーケー」

ガチャン!電話を切る

 

あのぉー。

すっごい頼りないんですけど。。(^_^;)

しかも、絶対お互い判り合ってないまま電話切った感満載なんですけど。。。

 

どうも、ゴロー丸が言うには、宿の人は、今別の場所に居て、何か(←その”何か”が重要なんだけど)やっているらしいから、待っていてくれとのことだそうで。

待っていてったって、今すぐにでも荷物を置いて出かけたいのに。

仕方ないので待ちます。

 

待ちます。

待ちます。

 

「やっぱり来ないじゃん!!」

 

ゴ「い、いや絶対、そう言ったんだよ。」

「絶対って確信ないじゃん?こっち来てくれとか言われたんじゃなくて?」

ゴ「いや、ウエイトって聴こえた!たぶん!」

 

たぶんかーーーい!!

ゴロー丸の中国語なんてあてにしなければ良かった。最初から自分で電話すれば良かった。と、思ったその時、エレベーターホールから誰か歩いてきました。

欧米系のイケメン君でした。

しかし、彼は宿の人ではなく、ここに泊まっている客でした。

 

「鍵持ってる?」

「いや、持っていないんだよ。君達と同じように待たなくちゃ。電話はしたかい?」

「うん。したんだけど、待っててって言われて、たぶんなんだけどね。」

「そうか。じゃあ僕達一緒に待っていよう。」

 

彼はロシア人でした。

でも、とっても気さくな人で、香港には何度も来ていて、この宿も常連なんだとか。

そのうちに、チャイナ系のカップルがやってきて、また同じようにこの宿を予約してきたそう。

併せて5人で、再び待ちます。

 

待ちます。

 

待ちます。

 

やっぱり来ない!!(´д`lll)

宿の前に到着してから40分は経っているのです。

 

「ねえ、この宿の人っていつもこうなの?私達、どれくらい待ってればいいの?」

と、イケメン君に聞いてみたら、「僕が、もう一回電話するよ。モバイル番号わかるから。」と、オーナーにかけてくれました。

 

「ヘイ!今どこにいるんだよ。君のことたくさんの人が待っているよ。急いで!」

 

そして、

「すぐ来るって。別の宿も持ってるから、そっちに行っていたみたい。」

彼が急かしてくれたので、やーーーっと宿の人がやって来ました。

やっぱりイケメン君が呼ぶとすぐに来てくれるんだね。

がんばったゴロー丸って一体。。。

 

特に感じも悪くない女性でしたが、もうー、このまま夜になるんじゃってかなり焦ったし!!

そして、私達がようやくチェックインを済ませて、部屋に向かう頃、イケメン君はバックパックを担いで、「See you tomorrow!」と爽やかに去っていきました。

しかし、なんで彼は客なのに鍵を持っていなかったのかが謎ではあるけれど。

 

鍵は、入り口と中の入り口、それから部屋に入る3つセットを貸し出してくれました。

 

ひとまず、部屋まで案内してくれて、中の仕組みを説明してくれると、「楽しんで!」と言って、女性は再び去っていきました。

いやもうー、憧れの重慶大厦、しょっぱなからえらい目に遭ってるけど、やっと部屋の内部に来られたよー。

 

この外国ならではの天井の扇風機が好きです。

そして、安宿だけど、エアコンもちゃんと完備されています。

部屋は決して、広いとは言えないけど、ほぼ寝に帰るだけなので、充分。

テレビもついてるし、ありがたかったのがコンセント口にちゃんと変換プラグを挿してくれてあって、異国からの旅人を気遣ってくれているところ。

 

そして、一番奥の部屋なので、窓から街が見下ろせるのがいい。

絶景とかではないけど、尖沙咀の香港の日常が、ここに居る間、垣間見ることが出来そう。

 

ユニットバスは、かなり狭いですけど。

これもまた、重慶大厦なんだなーと思うと楽しくなってくる旅人魂なのであります!!

 

香港旅の間、お世話になります!

また新しい旅の思い出の景色が増えた。

重慶大厦を思い出すと、この窓からの景色が浮かぶんだろうなー。

なんて、帰国後のことを想像するにはまだ早すぎますね!

 

さて。

予定以上に時間ロスしてしまった。計1時間半もロス。

しかし、めずらしくスケジュールを建ててきた私にとっては、とにかく進むしかないのです!

 

出かけましょう!香港の色んな顔を観に!!

 

と、これが香港初日の次々とうまくいかないことが起こる前触れでもあったのです。。。

 

 

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sayo

一人旅が大好き。特に長距離バスを乗り継いでの移動が多く、現地の人との交流がとても好きです。 読んでくれた方が、旅気分になってもらえるようなサイト作りを心がけています。