ニュージーランド留学の頃の記事を古いブログから移行します。
*日付は留学時のものではありません*
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再び関空を飛び立ちました。
お隣さんは、日本人の女の子でした。
せっかくなんで楽しくお話を!って思ったのに、明らかに彼女は、話しかけんなよオーラ全開で、目も合わせないばかりか、しかめっ面一色。
留学生活の中で、後々、同じ日本人とはひとっことも口ききたくないって人に出会うことがあったんだけど、彼女もそのタイプだったのかもです。
ただ困ったのは、私の方が窓側の席だったので、通路側の彼女に、トイレに行きたくて声をかけても、テーブルをしまってくれただけで、どいてもくれない。
中学生でもあるまいし、こんな意地悪ってある??
エコノミーのこの飛行機で、どいてくれない人をどうやってどかしてトイレに行けと。
でも背に腹は代えられないので、無理矢理行こうとしたら、舌打ちをしながらようやく立ちあがってくれました。
しかし、まだまだ日本を飛び立って数時間。ニュージーまではあと10時間以上。
意地悪な彼女の隣で過ごすのかぁ。
ただでさえ、すっかり心は不安でテンション下がりまくってしまったのに、なんだかもうホームシックみたいな感情になり、泣けてきます。
心を入れ替えなきゃ。
まだ、ニュージーランドに着いてもいないのに、こんな弱気では我ながら先がやられる。
再び座席に戻り、少ししたら消灯されたので目を閉じ、初めての飛行機で過ごす睡眠時間。
すっごい寝にくかったけど、時間をかけなんとか眠りにつき、
目を覚ますと、窓の外はもう明るくなっていました。
それに、目を閉じる前までの陽射しと、なんだか雰囲気が違う。
いよいよ、ニュージーランド到着なんだ!
やっぱりオセアニアは、空の色が違う。
この日は、薄い雲が散らばってたけど、やっぱり陽射しの色は、とても濃くて、普通に外を見ても、目を細めるような、そんな色です。
そして着陸し、オークランド空港に降り立つと、すっかり悲観的になってしまっていた心も、さすがに復活して、思わず笑みがこみ上げてきます。
ついに。。。
ついに。。!!
私、来ちゃったよ~。ニュージーランド!!
オークランド空港は、予想よりも小さく、あっと言う間に、最初の難関、入国審査に到着しました。
誰かの後ろにくっついて、なんにも考えずスルーしてた今までとは違うのです。
”どうか、なんにも聞かれませんように。。”
期待をこめて、優しそうに見える女の人の係員さんの列へ。
でも、期待を見事に裏切り、質問される。
「この住所は何?」
私は、ワーホリじゃないから、ビザは何も持ってないんだけど、語学学校に通うから、ホームスティなんです。
でも、それらを伝える英語が出てこなかった。
まったくもって、まだ英語に免疫すらない。だから、落ち着いて伝えるだけの英語も考えられない。。
でも、これからは、だからといって、誰かが助けてくれるわけじゃない。
全部、自分でどうにかしなきゃいけないんだ。
「ホ、、ホームスティ。アイ・ウィル?リーブ?あ、ステイかな??ホームスティ」
超~~~、どうしようもない、カタコト英語にすらなっていない文で、ひたすらホームスティってことを伝えます。
しかし、
「だからぁ。。。どうしてホテルじゃなくて、ホームスティなのよ。(なんとかなんとか~)」
係員さん、怪訝な顔。
もはや私は、どうすることもできず。頭の中には、完全これは別室に連れて行かれるパターンなんだろうなと、そればかりよぎっていました。
でも、
「まぁ、いいわ」
なんとか無事、通過。
ほっとして、満面の笑顔でお礼を言うと、
「良い一日を!」
と言ってくれた。
なーんだ。結構大丈夫だったじゃん。
全くもって、大丈夫の要素なんてひとつもなかったけど、通過さえできればそれでよしとして。
そんな一歩。小さな言葉が通じただけでも、物凄く嬉しかった。
まぁ、よくこんなレベルで留学してるなって感じですよね。
我ながら、そう思います。でも、話せないからこれから学ぶのです!(前向き!!)
そして、第二の難関。
自然を大切にしているニュージーは、食べ物の持込がとても厳しい。
よって、もってきた食べ物は洩らさず申告しなければいけないらしい。
”どんな小さな申告洩れ必ず見つかる。そしたら、最悪は罰金”
そう聞いていたので、私は、ここが一番の難関だなと思っていました。
それから、エージェントの人から、リストを作っておいた方がいいと言われていたので、
紙に細かくまとめたリストと、持ってきた食品類と薬類のパッケージには、マジックペンで名前を書いておいたのです。
薬の名前なんて、いざ聞かれたら、絶対パニックになる。
申告の場所の係員さんは、ガタイが良くて、あいにくちょっと恐そうな人。
でも、私のたどたどしい説明を一生懸命聴き取ってくれました。
ひとまず、バカの一つ覚え状態で、すべてあたまには、ジャパニーズとつけて、
「ジャパニーズライスクラッカー、ジャパニーズチョコレート、ジャパニーズストマックメディスン。。。」
「他には、持ってませんか?」
頷くと、
「はい、行っていいですよ。」
と、リストすら披露することもなく、すんなり通過させてくれました。
もう、難関突破できると、張り詰めていた物も一気に緩みます。
な~んだ、心配して損しちゃったよぅ。楽勝楽勝♪
すでに出口はすぐそこ。
あとは、最後の手荷物検査を通すだけ♪♪♪~
と、鼻歌すら歌っちゃいそうに、
バロメーターを突き破るかのごとく、すっかり不安から安心へ、一気に駆け上った私の心は、
そのほんの2、3メートルの場所で、再び突き落とされることになります。
「ちょっと、こっちへ来てください。」
急に、隅に立っていた係員から、呼び止められたのです。
もう、何も審査はないはず。
て言うか、私の予備知識のなかには、もうそれ以上何もない。
なのに、今現実に起きているのは、今までの係員さん達とは違った、
もんんんのすご~~~く、お堅そうな顔と服装をしたおじさんが、私を手招きしている。
まだ?
まだなの??!!
っていうか、これ以上、何もわかんないのに?!!
予備知識もないから、もはや何を聞かれるかすら、私にはわかんないのに?!!
そんな私と会話する!?!?!?
でも、無視するわけにもいかないので、仕方なく行きます。
不安→→→→→→安心
から、再び物凄い勢いで、再び不安へと落下してしまった私の心のバロメーターは、すでに壊れそうに、ギシギシ言ってる。(ように、思える。)
案の定、その人が聞いている質問は、さっぱり理解できず。
いったいぜんたい、何を疑われてんのか。。
その人の言葉は、英語どころか、今まで接したこともなかったような、宇宙人が発してるような、ピポパポっていうような電子音にすら聴こえる。
もう、遠い目状態。。。
その人も、固まってしまった私に若干困っているような気配。
もう、何を言っても響かないこのジャパニーズちんちくりんを、どうしたらいいのだろうと思っているのがよくわかる。言葉はわかんないのに。
”いいですか?空港に着いたら、ここでは、こうして~
次にこうして~。。。”
と、初一人海外の私に、詳しく細かく空港手順や気をつけることを、送ってくれたエージェントの人のメールが頭の中を駆け巡る。
”それでも、別室等に連れて行かれたりして、どうしようもなく何かを疑われているような状態になったら、私を呼んでくださいね!”
親切にも、そう言ってくれたエージェントの人に、ついにここで頼ることになるのか!?
そもそも、まだお互い顔すら知らないのに、初対面がそんなとこになるのか。。。
なんか最悪だ。。。
そもそもよ、飛行機の中からして、お隣さん意地悪な人に当たっちゃうし、
もう、私の留学生活って暗雲しか立ちこめてないんじゃ。
もうおじさん、帰国手配とってくださいよ。こいつ英語通じないから、日本に帰しまーすって、
私、日本に送り返しちゃってください。
もう、こんな次から次へと、耐えられませんよ。私、そんな大人じゃありませんよ!! 逆ギレ
なんか悶々と考えてたら、何も悪い事してないからこそ腹立ってくるというか。
でも、そんなことも言ってらんない状態だし、そもそもその欠片さえも私には伝えられないので、
手荷物に入れておいた私の学校名、ホームスティ先詳細、これからが記されたファイルを取り出し、エージェントの人の電話番号を探します。
もう、私のエージェント呼んでくださいって言うしかない。
すると、
「ちょっと見せてください。」
と、その人が言い、ファイルを見ると住所等をメモり出しました。
結局は、そうでした。
あなたは、観光でもないのに、そんなに長い間、何をしてどこにいるのってことだったようです。
エージェントの人が送ってくれたその詳細が、英語表記だったおかげで、その人の疑問が、明かされた。
最後に、パスポートのNoをひかえられ、
「はい、行っていいよ~。」
次々と、到着する人々が通り過ぎていく隅っこで、しばし固まったまま、身動きできなかった数分が、ようやく解放。。
後から、教えてもらった話だと、その人はランダムに声をかけているらしく、運悪かったんだよ~、とのこと。
まぁ、挙動不審だったんでしょうね。。。
たぶん、入国審査できちんと答えられないところから目をつけられてたのかも。
でもって、食品持ち込みの申告の場所で、思ったよりもすんなり通過できて、ほっとしてるのかが、ニヤッとしたかのような不審な顔してたのかも。
そりゃ怪しいよね。完全犯罪やり遂げた犯人見たいだもんね。
完全抜き打ちに、呼ばれべくして呼ばれたと。
はっきり言ってひどいです!!
この中学生英語もたどたどしい、リスニング力ゼロ状態の人間を抜き打ちしないでください!!
喋れないから今日から勉強しに来たんです!!!
もう、すっかり私のテンションは落ち、
出口を出ても、次はまた誰から声をかけられるのか、、と、私の心は疑心暗鬼に陥ってしまったのでした。
あなたにも行きたい場所へと飛ぶ風が吹きますように。
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