ハノイにも負の観光場所があります。
世界中の負の遺産を見ると決めているからには、必ず行こうと決めていました。
ホアロー収容所
フランスの植民地時代に、フランス軍によって造られた収容所です。
入口は、そんな複雑な場所だとはわからないくらい綺麗にされていますが、
中へ入ると、やっぱり独特の空気が流れていました。
館内は、いくつかの小部屋に分かれていて、入口付近は、当時の様子を人形で再現していたり、
絵やレリーフで再現されていたりしています。
ここは圧倒的に、白人の来館者が多かったです。
かつて、ここに収容された人々が座らされ、どんな憎しみを募らせていたんだろう。。
見上げた窓が高くて、この場所の冷たさと残酷さを閉じ込めています。
今まで、いくつもこういう場所を回って、怖いと感じたことはなかったのに、
なぜか、この部屋に足を踏み入れた時、この部屋にいる間中、
暗くて、怖くて仕方がありませんでした。
写真で見返してみると、そんな暗い部屋でもないのに、どうしてだったんだろう。。。
当時を写す写真です。
そして、やっぱり行われていた、虐待を再現する人形。
そして、更に進んでいくと、当時実際に使用されたギロチン台と、
収容所に関する資料などが見られる部屋があります。
そして、処刑された人々。。。
当然ながら、収容された人々は男性ばかりではなく女性もいて、
政治犯と呼ばれても、こんな兵士だけではなく女性までもがと思いながら、
写真を見ていると、本当にいたたまれない気持ちになります。
更に奥には、死刑囚を閉じ込めていたという部屋があります。
とにかく光も届かなくて、暗くて狭くて、息苦しくなるようなスペースです。
独房の中。
こんな暗闇で、絶望だけを待ちながら死刑囚が横たわっていた。。。
中庭には、慰霊碑が建てられていました。
そして、当時の戦争の様子のビデオを流す部屋もありました。
この部屋には、他には写真や収容者が着ていた服、
それから、こんな展示があるっていうことは、、、
ただ、被害者のままでは終わらないベトナム。。。
ここ、その後の戦争で、今度はベトナムがアメリカ人を収容するための施設として利用するという、
まさに救いようのない、戦争のどうしようもなさ、愚かさを伝えている場所なんです。
ただ、ベトナムの悲しみだけを伝えているわけではない!
被害を受けただけではない!
戦争はいつだって両刃であるから。
このホアロー収容所しかり、ホーチミンの戦争博物館しかり、
ベトナムの負の博物館には、どこかしら、そんな雰囲気があって、
戦争が起こしたすべてを受け入れて、しっかり前を向いている覚悟が感じられて、
このホアロー収容所も、負の世界遺産からは、
訴えかけるもの、学ぶものがたくさんあるなとそう感じました。
現在残されている部分は、一部分ですが、きっと何かを感じられるはずです。
あなたにも行きたい場所へと飛ぶ風が吹きますように。
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名解説でした。