国内の変わった場所・おすすめ場所

恐山にこの世の果てを見た気がした

投稿日:2016-03-30 更新日:

 

初青森でした。

まだ冬の入口前でしたが、ほんとに快晴で素敵な青森旅になりました。





国内でも、行ってみたい場所はたくさんあります。

興味があるのは、いわばディープスポットってやつです。

恐山はその中のひとつでした。

 

霊場。

 

いつか、自分の大切な存在を失ったら、私はここに来るだろうと思っていました。

そうじゃなきゃ、なんだか近付けないような、厳粛さを持っている場所だと思っていたからです。

 

まぁ、そんな深く考えなくても、気軽に行ってみてもいいんだと思いますが、

勝手にそんな思いを抱えていました。

 

さんっざん、書いている通り、相棒でもある愛犬を失くした今、

この場所に足を踏み入れるだけの資格は与えられた気がしました。

あれからずっと、霊的なことって底知れぬ小さな恐怖ではなくなり、

どこか大切で儚いように感じています。

 

なので、恐山=寂しくてちょっと怖そうな所というステレオ的イメージも勝つことはなく。

 

と、そんな心がまえをつらつらと思っていたら、それなりに観光客もいて、

なぜか、ホッとしました。

 

まずは、三途川と呼ばれる橋に到着。

この橋は、渡っちゃだめじゃん!と思いがちですが、渡った方がいいそうですね。

私は気持ち的になんか、渡れなかったのですが。

 

でも、それよりも飛び込んできたものは、水の色。

ほんとにこの世のものではないような美しさ。

ここは、三途の川とは呼ばれてないですけど、

そういうものがあるのなら、ほんとにこれくらい綺麗なんだろうなと思いました。

 

川の名前は宇曽利山湖、アイヌ語由来ですね。

 

恐山に来て、こんな風に綺麗だなって感じるとは思わなかったよ。

 

ここからまた少し行くと、入口があります。

逆光ですいません。

いよいよ、中へ足を踏み入れると、

メディアとかで何度も目にした事がある景色が拡がりますが、

でも、だからそれがどうしたと、

今までどこに行っても感じた事のなかったような気持ちになりました。

この気持ちの名前が、感動なのか圧倒なのか、わからないけれど。

いつもお寺や神社に行って、感じる気持ちとは違う特別な感覚でした。

 

そしてこの山門を抜けると、広がる景色。

ああ、ほんとにここは、この世の果てなんだ。

ここから、魂は旅立っていくんだ。

 

ほんとにそう感じざるを得ないような場所でした。

 

寂しいといえば、それもあるし、綺麗だけれど優しくもない。

だけど、暗澹としてないし、むしろ清々しいとも思うし、哀切さもないし、

厳しくもないし。。。

 

どんな言葉を探しても、相応しくないのです。

存在を失って、残されたものは恐ろしく凍えて悲しくても、

逝く者たちは、そうじゃなくて、むしろ温かさに包まれて泳いでいく

西洋のお葬式のようであってほしいと、

個人的には思うのです。

 

だからほんとは、この世の果てがこんな静かな場所なんだって思いたくない。

彼岸にも誰も何も見えないし、感じない。それでいい気がする。

 

そんな風にああだこうだ考えるのは、きっと生きていられるからなのですね。

そしてここは、硫黄が立ちこめている場所でもあり、

いくつかの地獄もありました。

地獄なんて、あってほしくないなぁ。。。

 

そして、この場所は、

一番想いが込められた場所だと思いました。

このお堂の中には、亡くなった方達の遺品がたくさん置かれているのです。

 

私も結局そうだけど、存在の死を苦しいもの悲しいものにしちゃってるのは、

残された方なんだけど。

 

そんなこと、わかりながら、それでもあの日から、ドラマとか映画とか作りものであっても、

誰かが死んでしまうシーンがほんとにダメになりました。

何も出来ない自分のどうしようもなさや、狼狽、大きな波みたいな絶望が、

一気に甦って、支配されてしまうのです。

 

今まで大切な人達の死を知らされて、悲しく思っても泣いても、

その最後の姿を目にすることとは、とんでもない差がありました。

だから、あまり観ないようにはしてるんだけど。

 

ただ、今はこの気持ちを抱えて生きていく覚悟は揺らぎなくあります。

だから、大丈夫。

 

私は、亡くなってしまった周りの人達や、はるこは、

それこそ虹の橋で楽しく過ごしているんだと信じています。

たとえこんな場所を通って行ったのだとしても。

 

って、またしてもしんみりブログになってしまいましたね。今日は。

 

気を取り直して。

入口で、ヨモギアイスが売っていたので、買いました。

あっさりしていて素朴で、おいしかったです。

そして、この世の果てを引き返して、大間にてマグロを。。。。

 

まぁ。生ものアレルギーなので、食べませんでしたけど。(´Д`;)

安定の、どこか残念っぷり。

ってことで、マグロの竜田揚げ食べました。

 

そして、

 

青森の夕陽も綺麗でしたよ!

次は、東北旅、続きもちょこっとだけ書きます。

 

 

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執筆者:


  1. バンバン より:

    恐山
    もう10年くらい前ですか。下北半島へ関西から車で行きました。1500kmはありましたか先端の大間まで、途中に恐山の入口がありました。時間的に寄れませんでした。一度は訪れたい場所ですね。帰り道を間違えたりして、青森市へ苦労して着いたのは良き思い出です。

  2. 和頼 より:

    こんにちは

    ご無沙汰しております。

    お帰りなさい。

    この世は『諸行無常』なんですね。

    ありがとうございます。

    感謝

  3. baynthy23122 より:

    恐山

    恐山の事は色んなブログで見ていますが、私も一度は見たいと思っていますが、遠いのでなかなか行く機会が有りませんが、何とか機会を設けて行きたい物です。それと青森にもアイヌ語が残っているのですね、

  4. バンバン より:

    >サヨ@女一人旅さん

    マグロは醤油付け、余り新鮮でない丼を食べました。大間崎の先端の食堂です。

    得意先が近くにあったから訪問しました。

    恐山は、また行く元気が有ればですね(笑)

    夜に道を、間違えガソリン不足、八甲田山方向へ行った苦労は忘れません、また青森の良き思い出もね。

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Sayo

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