旅日記 インド バラナシ

インドの伝統的礼拝プージャを見る

投稿日:2018-12-04 更新日:

ガンジス河のガートにいると、

とにかくここでも絶え間なくって言っても過言ではないくらいに、

インド人が話しかけてきます。

 

基本は、土産物屋の人間なんだけど、

そりゃもう、いちいち対応していたら、まさに身動きとれなくなるので、

無視、無視、と思いつつも、やっぱりなんか無視しきれなくて、話しちゃったりするのです。

ひとまず、ほどほどに、信用しきらずに話しとくのがいいのかも。

 

絶対に絶対に、話しかけられても、大したことのない会話をされても、

あの場所のインド人だけには答えちゃダメって言うのは、

あらかじめ旅友からアドバイス聞いてあるんで。

 

あとは、自分の旅人の勘が頼りです。

やっぱり、なんだかんだでも、現地の人と触れ合わない旅ってのは、私には合わないんで。

 

 

ってことで、なんだかちょっとは信用?話ができそうなインド人の男の子に、

美味しい穴場なお店を教えてもらって、夕飯にすることにしました。

 

彼は、「僕はトシって言うんだ」とジャパニーズネームを言ってきました。

で、なんで?と聞いてもないのに、タカアンドトシのトシに似てるからって日本人につけられたと説明してくれました。

 

ん?この流れ、すっごい記憶にあるんだけど。。

 

あのどうしようもなく心がささくれ立って、

シェムリアップの街を歩きながら泣きそうになるくらい、

なんか二人旅がしんどくなってた朝、声をかけてくれた人。

 

毎日笑わせてくれて、毎日プロポーズしてくれて、(笑)

最後は涙でお別れした、友達になれて、すっごい嬉しかったあの、

カンボジアのオカムラさーん !!

すごいすごい!!これってデジャブ??

なんかこう、ドラマの中盤の盛り上がりシーンみたいに、

心の中で音楽がキラーンって聴こえるくらいに、

懐かしさがこみ上げてきました。

 

が、一瞬で自分を取り戻しました。

 

ここは、インド。インド。

インド人はカンボジア人とは、だいぶ違う。

そして、ここはバラナシ。

落ち着け自分。

 

でもって、よーく見なくても、

とてもニックネームをつけた人のセンスを疑うくらいに、

坊主であること以外、ちっとも似てる部分がなかったので、なんとも、

むしろその命名した日本人にバカにされたんじゃないだろうかこの人、

と哀れにもなりました。

 

まぁ、本人が気に入っていて、

それで日本人とコミュニケーションをとろうと思ってるなら、いいんだけど。

 

ひとまず、彼のおススメのお店を案内してもらいました。

ダシャーシュワメード・ガートから歩いてすぐにあるお店です。

SHREE cafe

このお店、店内は普通に綺麗だし、料理もボリュームがあって、

しかも安くて美味しかったし、入りやすいし、結構おすすめ。

 

トシは、特にお店の人からマージンなんかをもらっている様子もなかったので、

普通に善意で連れて来てくれたんだと思います。

 

そして彼は、また後で来るよ、

そしたら街を案内するよと去って行きました。

うーん、やっぱりインド人だからと言って警戒し過ぎなのかな。

でも、深く心を許しすぎないことに越したことはないとは思うけど。

 

これは、ダリ。(カレーセット)

 

パニールパコラ

パニールはチーズの種類で、パコラはアーグラーでも食べたけど、揚げ物。

これは、チーズの揚げ物です。

 

ライムソーダは、ライムをたっぷり切ってくれたよ。

さすがにお店の中までは、話しかけてくるインド人もいないので、やっと一息つけた感じです。

ゆっくり食事をしているうちに、外はすっかり暗くなりました。

そして、ここバラナシでは、帳が落ちたら、毎晩行われている一大行事があるのです。

それは、プージャー

プージャーとは、バラモンと呼ばれる人達が祈りを捧げる儀式です。

バラモンは、インドにおけるカーストの頂上に立つ人を指す呼び名です。

そんなバラモンが音楽や歌に合わせて、まるで舞のようなお祈りをするのです。

もうその雰囲気は、明るいうちに見たガンガーの様子とは異なり、

かなり幻想的で、祈りの為に造り上げられた空間かのように、

すっかり姿を変えているのです。

 

始まりました!

笛を吹いています。魂に届けているのか、呼び集めているのか。

もう一瞬で、吸い込まれるかのように、この雰囲気に飲まれました。

 

インドにとって、バラナシにとって、伝統的な儀式だけど、

こんな儀式を無料で見られるのも凄い。

他の国では、伝統儀式は観光客集めの為に行われ、

お金を払って見るショーになっちゃってるとこも多いので。

 

その上、観客は、インド人が多く、ちゃんと崇拝し、

バラモンと一緒に祈りを捧げる為に来ているっていう光景も、

とても素敵でした。

この、24時間火葬の火が耐えることのないバラナシは、インド中の死者が運びこまれる町。

 

そんな町でするお祈りの儀式は、凄いパワーが漂っていて、

私はもう立ちつくしたまま、 ずーっと夢中でシャッターを切っていました。

 

バラモン達は、その火を使い、ガンジス川へ祈りを捧げる。

本当に今、死者の魂がガンジス川をたくさん流れているような気がしました。

 

そして、ふとガンジス川を振り返ると、

お花を乗せたお皿の上に火をつけて、

まるで灯篭流しのように川へと流して、そっと手を合わせる人の姿も。

「あれはね、家族が亡くなった人がするんだよ。

亡くなった家族がちゃんと川を流れてまた良い人生を過ごせますようにって祈りを込めて、流すんだ。」

 

へぇー。

ホイアンでもやったけど、やっぱり残された者が死者に捧げる素敵な儀式ですよね。

 

愛犬ハルコの死は今も大事に思ってる。

私がここにいることで、また1つのお祈りになれているのかな。

ガンジス川、汚染が凄いって聞いてたから、

ヘドロが浮いてるんじゃないかって勝手に想像してて、

昼間は思ってたよりは汚くないんだなって思ったけど、

こうしてみると、やっぱりゴミだらけだなぁー。

 

お花、流れて行かないけどいいのかなぁ。とどまっていたいのかなぁ。

 

「あれはね、流れないのは回収してまた使うから。」

 

あ、そうなんだ。あまりそれ、知らなくていい情報かも。。。

って、

 

トシーーー!!

 

彼は、レストランを後にしてプージャーを観に来ていた私達を、

すんごいスピードで探し出し、

さっきから、ずーーーっとこのプージャーに対しての説明をしてくれてるのでした。

 

正直、この人ごみの中で、私達を見つけ出す執念が若干怖いなぁとも思ったけど、

私達二人の写真を一生懸命撮ってくれたり、プージャーの質問にもしっかり答えてくれたりと、

まあ、ありがたくはありますが。

 

しかし。ガイド料とか、請求してこないでしょうねぇ。

 

「大丈夫だよ。僕はガイドではないから。でも、後で僕の店に来てね。見るだけ見るだけ。」

 

ああ、そうだよねー。まぁ、お土産も買いたいし、

行くけど私はバカ高い買い物はしないからね。

 

それにしても、プージャーの祈りを捧げているバラモンの人達は、

結構イケメンが多い気がする。

これもそのカーストと言えども、顔良し、スタイル良し、で選ばれてたりするんでしょうか。

 

台湾人の友人が、台湾の衛兵はオーディション的なのあるって言ってたけど、

カーストでオーディションって、そりゃもうわけわかんないですね。

そもそも、わかってはいたけど、

カースト制度は今も存在しちゃってるんじゃんってとこも引っかかりはするけども。

 

それでも、このプージャーはずっとずっと続いて行ってほしいなと思った。

たくさんの魂のためにこれからも祈り続けて。

その後、トシのお店に行って、Tシャツやらストールなど、軽い買い物なんかをしました。

 

トシは、しきりに自分は結構、日本人には名の知れた誠実なインド人なんだという話をして、

自分が登場したという漫画や、今まで日本人とたくさん撮った写真なんかを見せてくれました。

 

漫画には実際に登場してたけど、

私、漫画あまり読まないので凄さがよくわかりません。

 

ただ確実に言えることは、

ほんっとうにこの人、全くトシに似てないなってのと、

彼のお土産屋さんの料金が、どれだけ誠実なのか謎ってことです。

 

まぁ、後々、判明したこともあったし。

とは言え、バラナシ、かなり旅するには苦労する町だと思うので、

完全悪人ではなさそうなインド人と、

しっかりとした距離感をとりながら仲良くなるのはありだと思います。

 

たぶん、一人旅だったら、結構頼ってたかもなぁとは思う。

結果、彼にはお世話になったと思います。

 

残りのインド旅もこれ以上、嫌な事がないように締めくくりたいです。

 

 

あなたにも行きたい場所へと飛ぶ風が吹きますように。
ランキング参加中です。応援のワンクリックをよろしくお願いします。

にほんブログ村 旅行ブログ 旅行情報へ
にほんブログ村


放浪記ランキング

こちらも更新中↓

アメブロ 新しい旅に出る準備はいつだって出来ている

ゴロー丸ブログ 真面目なサラリーマン旅をする

 

 

<sponsored link>







-旅日記, インド, バラナシ

執筆者:


  1. スティーヴ より:

    サヨさん、こんにちは!

    サヨさんの文章は、その土地のことが分かりやすい上に必ず笑わせてくれます笑!
    オカムラさんとインドで挙式したら、どうでしょう爆笑?

  2. tekutekubunbun より:

    こんばんは

    今までの流れだと何かあるんじゃないかと読み進めたけど、意外や何事もなく過ぎた感じですね

    この先何かオチがあるのかな??

  3. ジョークおじさんタケシ(団塊世代) より:

    なんだかプージャーってすごいですね。
    これが見世物ではないというのも。
    写真ですが、思いっきりインド!
    ザ・インド!っていう雰囲気が伝わってきます。
    行きたくもあり、行きたくもなし、です(笑)

comment

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

PREV
女子二人旅で喧嘩しまくった本人が女二人旅ってものを振り返る
NEXT
私のイングリッシュネームをつけてくれたのはバラナシのインド人でした。

関連記事

ラオスですっかり旅の中だるみ

アメブロでは書いていない、ビエンチャンの追加記事です。 完全に日記状態だったんでわざわざ書いていませんでしたが、せっかくなのでここで。   ・・・・・・・・・   朝、目が覚めるけ…

続きを読む

語学学校の授業

今日も一段と寒い!朝なんて、息が白いくらい。5月が秋で、寒くなっていくなんて、ちっともイメージできなかったけど、確実にニュージーランドの秋が深まっているのがわかる。日本は今、すっかり暑くなり始めているんだろうな。

この宿にしなければ良かったのに。。。

上の部屋の人がおかしい人なのか、 夜更けでもありえないくらい大きな音で、 何かをしているのです。あばれているような音。   あげく、誰かと電話して大声で喧嘩。 うるさくて何度も何度も起こされ…

続きを読む

やっぱりテンションあがるタイ!

なんだか悶々と考えるような感じで、スタートしてしまった今回の旅ですが、やっぱり空の上に出て、もう水色と白しか見えない窓の外を見ていると、結局、思いっきり楽しもう!!と気持ちがどんどん膨らんでいくのが自…

続きを読む

台湾のペットショップと西門の夜

ところで、4年前に来た時に、とっても気になっていたけど、行けなかったお店を思い出したので、 行ってみることにしました。   センター街をはずれて、大きな通りに出ます。 来たかったのは、ここ!…

続きを読む

ラパスの朝は。。。色々あります!

朝、頭の痛さで目が覚めました。 ぐっすり寝て調子よくても、やっぱり高山病にはかかる。 ちなみにゴロー丸も、全く同じ症状です。   よし、高山病の薬、買いに行くか。 とりあえず、手持ちのイブを…

続きを読む

Sayo

バックパッカー。
一人旅が好きで、定期的に海外へ飛び出しています。
好きな過ごし方は現地の人達と笑うこと。
読者の方が旅気分になってもらえる記事を目指して、日々書き綴っています。
負の世界遺産多め、陸路移動がメインです。

旅ワン:ネギ

Sayoの愛犬。日本全国を一緒に旅したいワンコ。お芋持参で国内の犬OKスポットに出没中。

愛犬と行く国内の旅

sponsored link