旅日記 アルゼンチン 長距離バス

この旅で一番衝撃だった事故

投稿日:2017-08-01 更新日:

私はどうも、時々交通事故を目撃することがあって、

それまた海外でもしかりで、

その後は、寝込んでしまうのです。。。

 





ひとまず、元気にプエルトイグアスを去り、ブエノスアイレスまで24時間オーバーの長距離バス。

一番前の指定席をゲットして、楽しく景色を眺めていました。

 

こんな風に、道の途中に居る、ツーリストチェックのポリスの人達が何度かバスを停車させて、

乗り込んできては、抜き打ちチェックします。

でも、前回も書いたとおり、彼らはとってもフレンドリーだと思う!

 

そんな風にウキウキで、いつものように、大好きな長距離バスの車窓の景色を楽しんでいました。

そして、空は暮れ始めました。

なんだか、すっごく印象的な夕暮れ空。

そしてこの後、いい感じで走っていたバスは、ポリスによって再び停止させられました。

 

でも、今度は、抜き打ち検査ではないのです。

目の前には、かなり損傷の激しい車が停まっていました。

もう、助手席側の半分くらい壊れていて、とてもじゃないけど動きそうにありません。

 

だけど、不幸中の幸いなのか、その車のドライバーの男の子は、特に怪我をしている様子もなく、

ポリスの聞き込みに答えたり、車へスマホを取りに戻ったりと、足早に歩いていて、少し安心しました。

 

しばらくして、向こう側から3人くらいの中年の男女が歩いて来て、

その男の子と合流。何か話しこんでいます。

 

と言っても、どちらかが相手を責めている感じでもなく、静かに話していて、

だけど、ショックからなのか、女性が一人泣いていて、頻繁に涙を拭っていました。

でもやっぱり、怪我をしている様子の人は誰もいなくて、

車は物凄い損傷なのに、奇跡だなと勝手に思っていました。

 

そして、その人達は、再びポリスに何か話しかけられ、答えたり、不安そうに遠くを見つめたりしています。

  

2階席の一番前だし、目の前だし、事故は起きたばかりらしく、バスは一番前で止められていて、それらのやりとりがよく見えるのです。

 

でも、もう暗いので、遠くまでは見えない。相手の車まではちっとも見えませんでした。

いつになったら動くんだろうってくらい、バスは停められていました。

  

1時間は待たされたかもしれない。

 

そして、やっとバスがゆっくり走りだし、スロースピードでゆっくり進み始めました。

 

道路には、車の部品なのか、ぽつぽつといたるところに大きな破片が散らばっています。

そんなのが、20メートル近く続いた先に、目に飛び込んできたのは、なんと道路の傍らに倒れたバイク。

 

まさか!?

 

あの車と衝突したのは、バイク?

 

いや。きっと違う。

きっと、あれはただ、バイクが捨てられているだけなんだ。

そんなの、海外じゃよくある景色なんだ。

だって、あの車の損傷で、相手がバイクだったなら、きっと。。。

 

心臓がどきどきしていました。

バスは、凄くゆっくり進み続けます。

そして。。。

 

願いもむなしく、人が横たえられていました。

顔には、シートがかぶせられています。

  

その瞬間、体から力が抜けていくのがわかりました。

そっと手を合わせたけど、でもショッキングすぎて。

一気に気持ちが下がっていくのがわかりました。

 

この国、とっても好きって思ったアルゼンチン北部。

 

車の運転は荒くないし、むしろちょっと急いでもいいよって思うくらい人はのんびり。

ついさっきまで、この人も同じように過ごしていたんだ。

まさか、こんなすぐの未来にこんなことになるなんて、思いもせず。

  

病気になってから、よけいに”それ”を身近に感じると、たまらなく怖くなってしまうようになりました。

私は、自分が横たわるのも、

大切な人達が横たわるのを見るのも嫌だ。

 

その後は、音楽を聞いても、外の景色に見とれようと思っても、気持ちがダメでした。

 

ゴロー丸に言われて、シートベルトを締めなおします。

隣りを見ると、隣のカップルも同じようにシートベルトを締めなおしていました。

 

そして私は、一気にショックで、急に体もだるくなり、発熱。

ほんとストレス体質なのかなんなのか、事故を目撃するとすぐこうなる。

物凄く栄養ドリンク飲みたい。  

どうも、悪い気を吸いこんじゃってる気がして仕方ない。


シェムリアップの時もそうで寝込んだんだった。

  

その後、とりあえず寝て、再び目を覚ますと、車庫の中でした。

 

Singer社のバスがたくさんあったので、何か積み込んでいるのかなんなのか、

よくわからないけど、ここでもかなり長時間停車していました。

まさか、故障した?って思ったし。

  

これ、無事に時間通り、ブエノスアイレス着けるんだろうか。

そして、着いたところで私は動けるんだろうか。

 

こんな、72時間の移動も、まだまだ序盤なのに。


車内は、ボリビアのローカルバスほどじゃないけど、すっごく寒い。

    

そしてそんな私の心を、代弁するかのように、この旅に来て、一番の大雨が降り続いていました。

 

基本、私は晴れ女なんです。な、はずなんです。

 

 

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執筆者:


  1. ヒプノセラピスト・一二三ようこ より:

    はじめまして!

    サヨさん、はじめまして。
    いつも自分も旅するような気持ちで読ませていただいております。
    読んでいて…ショックでした。
    それを実際に…のサヨさんのお気持ちを思うと…言葉もありません。

    ただ、このごく普通の日々は、
    あたりまえじゃないし、突然終わってしまうことや、
    大切な人とサヨナラしないといけないこともある…
    大切にしようと改めて思いました。
    お辛かった出来事を、言葉にしてくださり
    伝えて下さり、ありがとうございます。

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Sayo

バックパッカー。
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