旅日記 ネパール ポカラ

ポカラでトレッキング、私に登山は無理

投稿日:2019-06-10 更新日:

さて、ここまで、村の子供達や村人に癒されながら、順調に来たトレッキングですが、

この集落に差し掛かったあたりで、

だんだん雲行きが怪しくなってくるのです。

ここに来るまでもずっと、maps.meを使って来ました。

前回の記事でもずっと書いていた通り、順調で、本当にありがたいなと思っていました。

でも・・・

 

まずは、この集落をぐるっと囲むように山道があり、指示通りそこを歩いていました。

ここまでは、のどかで村人もたくさん居て、いっぱい挨拶してくれたけど、

この集落はなぜか歩いている人が全く見当たりません。

スラム街ってほど、朽ちた雰囲気ではないし、建物もしっかりしているし、

南米とは違って、ネパールではすっごい危険な感じはしないし。

 

だけど、とは言えこれでも女一人旅なんで、

用心するに越した事はないので、

集落には降りないようにしたいなとなんとなく思いながら、山道を進みます。

 

少しして、この集落のある下の道路から、一人の男の子に声をかけられました。

私の感覚だけど、日本人で言えば中学生くらいかなぁ。まあ、幼い子供ではありません。

最初は、普通に挨拶してくれたので、これまで通り挨拶を返して、

そのまま通り過ぎるだけだと思っていました。

でも、彼は続けて会話をしてきたのです。

 

「どこに行くの?」

「ジャパニーズテンプル、ワールドピースパコダだよ。」

「地図はあるの?」

「あるよ!Bye!」

 

こんな子供とは言え、今まで挨拶してくれた人達とは違って、完全に英語を話しているし、

まぁ何か声をかけてきた辺りで、今までの癒し子供達とは違うなって思ったんですが、

つまり、よくいる勝手にガイド → お小遣い程度のお金請求、まぁ、それだったらまだいいけど、

旅友に聞いた話だと、勝手にガイドかと思ってついて行ったら、とんでもない金額要求され、

山の中でどうしようもできず、ほとんど強盗状態の断れない状況になった人がいるらしいよ!

って話を聞いてたんで、若干警戒しました。

 

とは言え、彼は集落の下の道にいるし、私が歩いているここは、一軒家以上の段差があるし、

さすがにここまでは来ないだろう。

地図持ってるし、バーイって言ったらわざわざ来ないだろう。

 

そう思っていたのですが、甘い考えでした。

この集落を通り過ぎて、山との柵がなくなったら、

maps.meの指示では山の中へ行くルートに入る予定でした。

でも、なぜかここに来て、道案内のカーソルがすっごい勢いでブレ出して、

ただでさえただの山道なのに、もはやどの道を指してんのわかんないし、

こっちかなって思って進むと、全然違う方向を指し始めるし、

目的地の方向はわかってるけど、真逆を指し始めるし・・

山道だしこっちから行くのかなって思って行ってみると、

カーソルがいきなり違う場所にワープするしで。

 

山だから狂いだしたのか、

それとも私のアプリが調子悪いのか(そもそもダウンロードした最初の頃全く使えなかったし)

そんな私は、そりゃ傍から見てたら心配度100%にもなる動きをしていたと思います。

 

いくら山道とは言え、ほんとにこんな道なき山を行くのかよ・・・

完全にトレッキングよりも、早速崖登り状態なんですけど。

 

「こっちだよ!」

 

そんな中、いきなり背後から声をかけられて、ビクーーーっとして後ろを振り返ると、

さっき下の道にいたはずの男の子が真後ろに立っていました。

「ガイドするよ!」

 

はい、来たー!!

これ、噂のやつか。

 

「いらないよ!地図あるから大丈夫。」

「でも、小さな道だし、山の中だし、難しい道だよ。僕は道を知っているから。」

「私、一人がいいんだよ。」

「じゃあ、途中までガイドしてあげるよ。」

 

いやー、いいですーーー・・・

 

ありがたいけど、旅友談も気にかかるし、親切かと思ったら、結果悪い方向に行くのが私だし、

旅人の勘もあるし。

それに私ひとりっこだから、いくらなんでも大して気心も知れていない人との(警戒しながらの)、

ただでさえしんどい長時間の二人山歩きは、更に疲れる気がするし。

だから、サンタナのオーナーの申し出も断ったくらいだし。

 

いくら断っても、この子は一緒に行く気まんまんで、もはやどうしようもなかったんで、

そこからは言葉がわかんないふりして、

ひたすら、パードン?ソリーをアホみたいに繰り返しました。

いや実際にすっごい訛りの強い英語だったんだけど。(自分のことは棚上げ)

 

そのうちに、このジャパニーズ女、おかしいって思ってくれたのか、彼はいなくなりました。

ひとまず、危ない山は登り切ったようだ。本当の山はこれからだけど。

 

とは言え、苦境が過ぎ去ったわけではなくて、この山道本当か!?って思うようなルートです。

相変わらず、maps.meは狂っていて、ワープしたり道なき道を示してるし、

昨夜から朝方まで降り続いていたどしゃ降りのせいで、道はぬかるんでいて、よく滑るし。

でもひたすらに狂った指示の通りになんとか進んでみました。

道を戻っても、さっきの男の子に出くわしそうだし。

 

だけど、すぐにすっごい斜面になりました。

大きな岩があって、そこを登らないと指示している道に行けそうにないのです。

はっきり言って、私にとってはロッククライミング状態です。もちろんやった事は、ありません。

 

登ろうとして、まんまと滑って、右手の中指を強打したところで、早速、心が折れました。

 

これ。

写真の撮り方が悪いけど、実際は写真で観るよりもすっごい斜面でした。いやほんとに!!

もうここで帰ろうか。

でもここで帰ったら自分に負けるし。

ずっと来てみたかったポカラになんの為に来たんだ?ただ沈没するためか!?

色々、この旅に出るまでも嫌な事とか許せない事とかもあったけど、

ここでちゃんと無事ゴールに到着出来たら、また1つ強くなれる気がする。

それに、どうしても叶えたい願いがあるんだよ!!願掛けしてるんだよ。

 

何が何でも、ジャパニーズテンプルに到着してやる!!

 

ってことで、自分を奮い立たせた私は、別ルートでアタックしてみることにしました。

 

いや、何がいっちょまえにアタックだよ。

おまえが目指してる日本山妙法寺って、超初心者コースだよ、って、

きっと慣れた登山家さんは、つっこみたくなるでしょうね。

でも私にとっちゃ、ほんとこのデビュー戦がとんだ大きな山なんですよ。

山じゃなくて別ルートで行ってみることにしました。

maps.meには、村側の地図は省略地図でただの野原状態で道すらありません。

下調べもしてないんで、本当にこっちに行って辿り着けるのかわかりません。

でも確か、徒歩じゃなくてフェワ湖をボートで横断してくる短縮ルートがあるはずなんですよ。

完全トレッキングデビューにしたかったんで、ボートを使うのはやめましたが。

 

きっと、西側ルートがなんかありそう。

ってことで、山を降りて、完全に村の中を歩いて近づいて行ってみることにしました。

ふたたびちょっと素朴な景色が広がりだして、少し安心しました。

もはや、maps.meもただの大きなスペースにカーソルが動いてるだけなんで、

地図の役割も果たしてないんで、しまいました。

でも右手の山を離れずに歩いていたら、どっかに別ルート見つからないかな。

山道よりは、村の中の方が断然楽です。

山道よりも、村の中の方が暮らしも見られて好きです。

可愛い飼いダック達に出会ったー。 ウルルン滞在記風に

とは言え、一度折れた心。

さっきまで挨拶してくれた村人や、可愛い子供達に癒されて、ニコニコ歩いてたのに、

今や、本当に辿り着けるのか不安でいっぱいなんで、大好きなダックを見ても癒されません。

 

しかも、地図もなくなって、適当に歩いているので、時々、

通り道なのか人ん家の庭なのか、よくわかんない道を歩いたりしてます。

こんなの銃社会の国でやったら、かなり危ないやつだー。

 

不安になってきたので、再びmaps.me起動。

画面には目的地まで、徒歩15minって出てる。

そんなの絶対無理に決まってんだろうがーー!!

ジャパニーズテンプルは遥か向こうの山の上に見えてるし!!

 

再びバックにしまいます。もう行きは信用しない。

とにかく山から離れないように歩いて、

そしたらなんと、私の勘が勝った!!

 

看板が出現したのです。

いやもう絶対、山道案内するよりも、こっちのルート案内するべきだし!

 

さて。

これでようやく目的地に到着できそうです。

 

私の空も再び晴れ。。。 

これ、まじか。

 

今度はもはや、てっぺんなんてちっとも見えやしない、

見上げても無駄なくらいの大階段が出現したのです。

 

 

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執筆者:


  1. バンバン より:

    ご無沙汰です
    日本は梅雨入りの季節です

    相変わらず凄い旅をされてますね
    以前に書き込みは東ドイツでしたか
    アウシュビッツ?

    その勇気ある旅に頭が下がります
    頑張って下さいね!
    はるかな日本より

  2. ジョークおじさんタケシ(団塊世代) より:

    あーあ…
    大変そう…
    へこたれぬ根性、見上げたもんです
    でも、見上げるほどの階段は…
    登るのも大変そうですね、ハア
    読んでるわたしの方が心が折れそう(笑)

  3. tekutekubunbun より:

    こんばんは
    チャレンジャーですね!!
    オイラだったら地図が狂いだした時点で心が折れます (^▽^;)
    しかも知らない土地で安全かどうかも分からない状態だと尚更

    それにしても旅慣れしてる人の勘はすごいですね!
    ちゃんと看板の所に出てるし (≧▽≦)
    無事たどり着けたのかな?? 

  4. バンバン より:

    本とか
    ブログをアメーバ以外に公開でしょうか?

    本を出版とか、別のブログ?

    私はフェイスブックをやってます

    名前は馬場正光です

    体調を維持され、お元気に❗

  5. ted & LEON より:

    凄い行動力ですね
    素晴らしい!
    でも気を付けて下さいよ~

    心配だな・・

comment

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Sayo

バックパッカー。
一人旅が好きで、定期的に海外へ飛び出しています。
好きな過ごし方は現地の人達と笑うこと。
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負の世界遺産多め、陸路移動がメインです。

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