笑って怒って、また怒って。
こんなにも目まぐるしく色んな感情にさせられた街は、私の旅史上ナンバーワンかも。
インド人にとっての特別な街バラナシ。死を扱う街でもあるのに生きるパワーが満ち溢れていました。
今日はそんなバラナシの街のまとめ記事です。
インドを”カオス”と最初に言った人は誰なんだろう。
英語が母国語じゃなくても、この街を見れば一目瞭然、その言葉通りと言う街でした。
駅を一歩出た瞬間から、とてつもない数のインド人が溢れていて、もう気を抜いている暇なんてありません。
油断したらすぐにカモにされて、騙しにかかってきます。
ここまで居た他の街とは圧倒的に違う。
”のどか”とか”話しかけて来てうざいけど、なんとなくのほほん”とか、そんな言葉一切浮かばないような街。
個人的には、バラナシって、もうバラナシと言う国なんじゃないかと思うくらい個性的。
ちなみに、この駅を出てすぐに不快にさせられる出来事が続きました。※旅日記参照
もちろん交通もかなり混雑していて、リクシャーも多いし、事故には本当に注意です。
街中はとても綺麗とは言えず、人が凄い分、埃も凄いので、器官等が弱い方はマスク必須です。
あと、野良牛のふんやら、得体の知れないドロドロやら、ここを歩くにはかなり心を無にしないとって感じ。
まず、潔癖や綺麗好きな人には、絶対歩けない街かも。
きちんとした靴も必須です。
先程も書いた通り、死を扱う街なので、インドの各地から亡くなった遺体が運ばれ、街を歩いていても何度も遺体を担いだ人達と擦れ違います。
そして、この街で死に行くことに憧れたインド人がたくさん集まる街です。
サドゥーと呼ばれる巡礼者達が、ガンジス河のほとりや道にもたくさん並んで座っています。
こんなにも死と生のパワーが渦巻く街は、なかなかないと思います。
観光客も世界中から来ていると言われる街ですが、行った時はそこまでたくさんいるとは思いませんでした。
だからなのか、外国人は目立ちます。当然、ひっきりなしに声をかけられます。
もちろん、ただ挨拶してくれるだけの人もたくさんいました。
でも、とにかく油断は大敵ですね。
すでに散々書いちゃってるけど、騙そうとしてるなーとか、嘘ついてるなーとか、ひしひしと感じることが多かったです。
特に乗り物系はほとんど。
頭に来て、喧嘩になったこともあったし。
でも、ただ挨拶してくれる人や子供とか、ふとした時にいた人とか、やっぱりインド人特有の懐っこさがあって、旅人には退屈しない街です。
まあでも、この街で関わる人間については、よく見極めて欲しいです。
私が初めて長旅に出た時、バラナシで日本人が殺されてしまったと言う事件も同じ旅人から聞いたし。
基本、治安は良くない街です。
基本、この街で美味しい話はゼロだと思うし、最後にはお金を要求されるパターンも覚悟しつつ、程良い距離で付き合うべき。
色んな国の街を旅したけど、こんなに地元の人を信用できなかった街は他にない!
ちなみに、街中の路面店でのひどいぼったくりはなかったのが意外でした。
日用品とかもありえない金額を言われなかったし、マニキュアや化粧小物等を売っている屋台でもこんなに安く買えていいのかって思ったくらい、ぼったくってくる感じはありませんでした。
電車内でのチャイ売りの少年も正直者で、お釣りもちゃんとくれたし、東南アジアとかだとそういうとこでぼられるから、本当に不思議だと思うインド人。
まぁ、たまたま運が良かったのかも。
でも、街中で声をかけてくる無看板のお土産屋さんには、相変わらず注意です。
基本、わからないことを尋ねるなら宿の人がいいかも。まぁ、そこも選んだ宿によるかもしれませんが。
旅人への親切やいたれりつくせりは絶対にない街だし、お別れを悲しむくらい良い出会いは、この街にはあまり期待しない方がいいのかもしれません。
安いです。
まぁ、インドの物価自体高くはないから、バラナシも然りと言う感じですが。
スーパーではこんな風に、米類や野菜も安く買えるので、沈没するとしたらそれなりに長居はできそうですね。
上の”人の感じ”の箇所にも書いた通り、特に買い物関係でぼったくられることはありませんでした。
ただ、リクシャー等の乗り物の料金は、本当にとにかくあの手この手で騙してこようと思うので注意が必要です。
宿に向かってくれと言っても、その宿は危ないとか、もうないとか言って、マージンの為に自分の知っている宿に連れて行こうとするので、まず嘘だと思った方がいいです。
どんなに交渉しても、”見るだけ”とか言って連れて行かれるし、いざ支払いの時になると、交渉金額より高く請求してきたりするので、本当に注意です。
おかしいと思った金額は払わない、もし揉めそうになったら、しっかりと違うと言う。
でも、相手を逆上させないようにだけは注意。もし、どうしようもなかったら、周りのインド人に助けを求めてみるのも手です。
バラナシはとんでもなく暑くて、また強烈過ぎる街の雰囲気に、食欲もなくなったりもしました。
でも、一人じゃなかったから、なんとかいつもの一人旅の時みたいに、食べずに過ごしてしまうと言う事は阻止できました。
ココナッツパンケーキ
暑過ぎて食欲が激減している挙句、カレー味の食べ物ばっかりで、もう嫌・・・ってなった時に、あ!パンケーキあるじゃん。これにしよ。と思って頼んだ物。
パンケーキじゃなくてクレープなんじゃ?と思いきや、インドでパンケーキと言えばこれなんです。
かつてイギリスの植民地時代もあったインド。
これは、その時に広まったイギリス式のパンケーキなのです。
バラナシの町並みも、すっごく汚いけど、よーく見れば建物がヨーロッパの雰囲気を漂わせてもいました。(よーーーーーく見てね!)
とにかく、軽食にちょうど良い軽さで美味しかったです!
ドリンク類
左、ライムジュース。右、ラッシー。
暑過ぎて、甘い飲み物も飲みたくなりますが、期待できないのは冷たさ。
常温か、気持ち冷たいかなくらいの飲み物が多いです。
ってのも、インド人は冷たい飲み物は体に悪いと思っているそうで、外国人が注文したと言えども、ちゃんと体を気遣ってくれているんですね。(でも、こんな暑くてうざい街なんだから、キンキンに冷えたやつ飲みたいよー。)
お店で買った缶ジュースのアーモンドミルク。
冷蔵庫から取り出したものなので、お店のよりは冷えてました。
左上:チョーメン
中華系のファストフード店なので、こんなのもありました。焼きそばですね。
でも、中華系と言えどもしっかりインド風でカレー味でした。
右上:カレーセット(ダリ)
日本でもインドカレー屋さんでは、セットを頼むとお腹いっぱいになれる量が来るけど、もちろんインドでもセットメニューはあります。
左下:パスタ
パンケーキに引き続き、これまた予想と違った”パスタ”。
パスタと言えば、長い麺のやつを想像してたけど、ショートパスタでした。
トマト味のはずだったけど、よくわかんない味がしたのが思い出です。
右下:パニールパコラ
インドではお馴染のパコラは揚げもののことです。
パニールはチーズのことなので、これはチーズフライ。
とろける感じの日本のチーズとは違って、なんだかこうや豆腐っぽい感じの食感でした。
バラナシで泊まった宿は一軒。
しかし!!!
なぜか部屋内の写真を撮っていませんでした!
もはや暑過ぎて、インド人と喧嘩し過ぎて、色んなことが頭から飛んでいたのかもしれないです。(笑)
唯一あった写真↓
部屋の窓からガンジス川が見えるので、撮ってみたけど、窓汚すぎて、もはやよくわかりませんね。
Baba Guest House ババゲストハウス
部屋:シングルルーム、ツイン、ダブル、デラックス
泊まった部屋:デラックスルーム
料金:一泊1750円くらい
感想
良かった点・ちゃんとした宿(騙すとか押し売り系もなかった)、エアコン、宿の人が親切、ガンジス河まで近い
初日から、この宿は悪い宿だの洪水でなくなってるだの、悪徳リクシャーのせいで散々ではあったんですけど、宿自体は比較的良い宿だったと思います。
宿のオーナーらしき人も親切で、何かを聞けば押し付けることなく教えてくれました。
悪かった点・場所はわかりにくいかも
というのも、これまた悪徳リクシャーのせいではあるんですけど。
そもそもダシャースワメード・ガートと言う、礼拝儀式のプージャも行われる大きなガートから歩けば、比較的近くてわかりやすいのです。
でも、リクシャーに連れられた場所が、なんだかうねうねとかなり歩かなきゃいけない路地の入り口側だったので、とても遠く感じました。
挨拶してくれた子供とかに教えてもらったりして、到着できたけど、なかなかの時間歩きました。
ちなみに細い路地とか、ガートの方まではリクシャーは入れないので、駅から行く場合は、ガートの方で下ろしてもらった方がいいです。
ちなみに、バラナシだけじゃないけど、インドでスーツケースはあんまりおすすめできないです。
道は野良牛の糞やらで汚いし、なめらかな道もないので。
と、まぁここまで結構、他の国や街に比べて、バラナシについては、どちらかと言うと悪評っぽいまとめになりましたが、観光するには、ほんっとうに面白い街です。
・ダシャースワメード・ガート
バラナシでガンジス河を見るならここ!
私は入らなかったけど、沐浴もするならここ!!
たくさんのインド人が、一日中ここで川を見ていますよ。
そして、朝、昼、夜と、全く違う日常を見られるのもとにかく面白いです。
・プージャ
バラナシに来たなら、ガンジス河と共に、これも見なけりゃ意味ないです。
死者の為、そして残された家族のために祈りを捧げるこの儀式、バラモン達とそれを見守るたくさんのインド人達の光景は、本当に素晴らしいです。
無料で見られるイベントではあるけど、もちろんこちらは観光客であり、あくまでインド人のための儀式であることをお忘れなく。
・バラナシの火葬場
これを観光と言ってしまってはいけないけど、たぶんバラナシを旅することを選んだ旅人には、何かを感じるために必要な見学場所なんだと思います。
日記にも書いてあるけど、個人的には、安全に見るなら、現地の人の言う”小さいほうの火葬場”と呼ばれるハリスチャンドラ・ガートをおすすめします。
有名なのはマニカルニカーガートの方だけど、そちらには本気で悪いことをする危険な人間がいるので本当に注意してください。事件も多発しています。
そしてどちらでも厳粛な場所であることを忘れず、火葬場の写真撮影禁止のルールは、絶対に守ること。
・ガンジス川のボートトリップ
これまた、せっかくならおすすめしたい観光です。
ちなみに、上に書いた大きい火葬場のマニカルニカーガートへも、ボートトリップで連れて行ってもらえるので、ボートから見た方が安全です。
ガンジス川から見るバラナシの街もかなり圧倒されるし、何より、ボートの上なら、無駄に声をかけてくる人間もいないから、清々しい!(笑)
街を離れて俯瞰して眺めてみると、ある意味、魔境かのような、悪も善も、生も死も、なんだかとてつもないパワーが蠢動している街なんだって言うのを感じられると思います。
家に帰るだろうたくさんのインド人を乗せた船と擦れ違うのもまた面白いですよ。
ただ、これもまた難しいことかもしれないけど、ある程度信頼できる人のボートトリップを使う事をお勧めします。
ボートに乗ってしまえば、そこはガンジス川であることを忘れずに、バラナシを旅するなら色んなことに注意した方がいいです。
ただの列車移動なのに、これまた驚くような出来事が次々と起こり。イライラと、旅している感溢れる時間にすでにパワーを感じていました。
嘘つきインド人だらけのバラナシ。これこそがザ・インドなの!?圧倒されながらのバラナシ旅が始まりました。
初めて見るガンジス川とそのほとりのインド人達の日常に心を奪われて、それでもインド人に疑心暗鬼になりながらもバラナシを楽しみ出した自分を感じていました。
日本語を話す現地人”トシ”との出会い。また、プージャの素晴らしい光景に圧倒されて・・・
・私のイングリッシュネームをつけてくれたのはバラナシのインド人でした。
またひとつ、嘘をつかないインド人に安心し、初めてのイングリッシュネームをつけてもらい(笑)、自分の旅を振り返りながら、バラナシに来た目的地へ。
ついに来た、インドの火葬場。でもそこで出会ったのは、衝撃でも畏れるような気持でもなく、ここがバラナシの人にとっての日常なんだって光景でした。
ガートを少し離れてバラナシ観光へ。束の間の爽やかな瞬間があり。そしてまたしてもインド人と喧嘩する羽目になり・・・
バラナシでの一番忘れられない出来事、そして人間に出会いました。そして、悪をする人と、それを育てて加担する人間のことを考えました。
ボートトリップへ。色々あったバラナシだけど、いよいよクライマックスです。ガンジス川の上から街を見て感じた事は・・・
バラナシは最後までバラナシらしく、お別れ際まで喧嘩する羽目になったけど、それでも心はもう”次に来た時のこと”を考えているのです。
・・・・・
今まで色んな街を旅して、そこでは全部違う顔を見てきたけれど、中でも強烈なパワーを放っているのはやっぱりバラナシ。
でも、そこには生きるということの本来の大切なことがたくさんあって、どちらかと言うと楽よりも怒が多かったけど、それもまた、生きるのに必要な強いパワーだなと思うのです。
それこそが喜になるのかも。
この街には、そんな風に弱っている心さえも強くしてくれるようなパワーがあるんだってことを知ることができて良かった。
本当に、また行ける日が来たらいいなぁ。その時バラナシは変わっているのかな?でも、この先何年経っても、バラナシはバラナシのままな気がする。
あなたにも行きたい場所へと飛ぶ風が吹きますように。
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