旅日記 ニュージーランド オークランド 留学

初めて出会った”偏見”

投稿日:

ニュージーランド留学の頃の記事を古いブログから移行します。

*日付は留学時のものではありません*

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さぁ、一週間の始まり!

という朝から、気分悪い出来事がありました。

 

いつものように、ちっとも起きてこないサウトに待たされ、

今日は、本来乗るはずのよりも一本遅いバスで、

学校へ行くことになりました。

 

学校のネットを使いたいのと、まだまだ予習が必要な私には、

朝の時間は貴重なのに。

本当は、置いて行ってしまいたいけど、まぁ仕方ない。

 

やっとサウトがリビングにやってきて、

お互い無言のまますぐそこのバス停まで歩きました。

おはようもなく、

お待たせとか、今日の気分は?とか一言くらいあったっていいのに、

相変わらずサウジ男子のサウトは気分屋で、

自分中心に世界が周っているみたい。

 

そして、バス停に着くといきなりサウトから、

「僕の定期は、すでに切れてるから、更新しなきゃいけない。だからお金をくれ。」

と、言われました。

 

は?意味がわかんない。

私は、そもそも金庫番でもなけりゃ、サウトから1ドルすら預かっても居ない。

そんな私に、奴はお金をくれと言っている。

 

そもそも定期が切れるってわかってるんなら、前もって買いに行くか、

はたまた必要なお金を持って来るんでは??

それも、お国柄の違いですか!?生真面目な日本人発想なんですか?!!

私よりも、だいぶ先に留学生活を始めてるくせに、

今までどうしてたんだか。

 

オークランドのローカルバスは、ステージによって乗車賃が分かれているのです。

ダウンタウンから一番近い辺りは1ステージ、

そこから少し離れると2ステージ。

そして、ホームスティのあるこの場所は、一番遠くて、

3ステージの距離なので、その中でも一番高い乗車賃となります。

 

終点の語学学校のあるダウンタウンまでは、時間にして50分。

ぐるぐる周って進んでいくので、まぁ普通に行けばもっと近いみたいだけど。

って、これ前も書いたかな?

 

それにしても、3ステージ分の定期分の大きな額のお金、

くれだなんて私に言われても困る。

私、サウトの保護者じゃないんだから!

 

「なんでよ?そんなの無理よ。」

「必要なんだよ、くれよ!あー。じゃあ、貸してくれればいいから。

でもって、後でパパから返してもらってよ。OK!?」

 

OK!?じゃないよ!さっぱり意味わかんない。

ふつう、日本じゃ友達同士でさえ、

多額のお金をあげたりなんてしないのよ!

しかもなんで、あんたに貸したらパパから返してもらうのよ!?

 

全くもって意味わかんないけど、

突然の予想を超えるサウトの非常識っぷりに、

面食らってるのも手伝って、全部を伝える言葉も、思い浮かばない。

いや、まだまだ英語初心者状態の私に、

動揺しながら、英語で気持ちを伝えるなんて無理なんですけど!

 

そうは言えども、こうしていてもバスは近づいていて、

いつ向こうの曲がり角をやってくるのか、時間の問題です。

 

サウトにお金渡す?いや、返してくれるの?

くれって言って、貸してって言い変えた意味は?

言い方間違っただけ?私よりだいぶ前から留学生活始めてるのに?

いや、そもそもなのになんで、留学したての私と同じクラスにいるの?

今いるクラスなんて、下から数えた方が早いレベルなのに。

 

刹那の時間が、何分にも感じるくらいの感覚で、

一瞬で色んな疑問が頭の中を駆け巡り、サウトに対して、

ただの下心満載のアホなホームスティメイトから、

詐欺師なんじゃないかと、そんな事までぐるぐる考えました。

ますます不信感が募りました。

 

うん。貸したらお金は返って来ない。

そして、こいつは、今後もこんな風に私にお金を出せと言うだろう。

あげるつもりで貸すには、サウトに対しては何の絆も持ってない。

そもそもこいつは、困っているわけじゃない。よし、結論出た!

 

「私に言われても困る。すぐに家に戻ってパパに言いなよ!」

やっとそう言い放った私。

しかし、奴は更に食い下がってきました。

 

「なんでだよ!お金くれよ!お前は、僕に金をくれればいいんだ!」

 

なんなの、なんなの!?

この不良息子を抱えてしまった親子みたいなやりとり。

そして、このアホ息子!いやいや、大して歳は離れてないけれども。

 

私:「パパに言って!」

サウト:「おまえが、今、くれよ!」

 

そのやりとりを3回程繰り返し、

ついに奴は、私がお金を出さないつもりでいる事がよくわかったらしく、

舌打ちをすると、家に戻っていきました。

 

すっかり気分が悪くなった。

でも、すぐにバスがやってきたので、サウトなんて置いて行くつもりで、

バスに乗り込みました。

と、同時くらいに、ミンとジョーもやってきて、

挨拶をすると、同じボックス席に座りました。

 

そして、間に合わなくてもいいのに、お金を手に入れたらしいサウトは、

ちゃっかり同じバスに間に合ってしまい乗って来ました。

その上、来なくてもいいのに、わざわざ私達のボックス席にやってくると、

私の向かいに座っている、ミンの隣りにわざわざ座りました。

 

そして、小中学生のいじめっ子がやるような低レベルなことを、

目の前でやり始めたのです。

ミンに、こそこそ耳打ちし始めたのです。

しかも、しっかり聴こえる程度のボリュームで。

 

サウト「こいつに定期代くれって言ったのに、

ノーを繰り返してくれなかったんだよ。

ジャパニーズは、金持ってないのか?」

ミン「いや、僕が思うにジャパニーズはリッチだ。」

サウト「金持ってるのに、ジャパニーズは、けちだな!」

 

私、地獄耳じゃないけど、全部聴こえてるんだけど!!

低レベルな事件だけど、でもでもでもでも!!!!

まったくもって、感じ悪い!!

 

サウトが、自分自身でしっかりしてないことで、

自分が慌てることになったのに、

なんで私が悪者にされなきゃいけないんだ!

あっっったまくるなぁ!ほんとに!!

自分勝手で、ムカつく奴!

言われた金出さなきゃ、ケチなんですか?

あんたがやってるのは、カツアゲと同じじゃないんですか?

 

こんな奴と同じホームスティ先だなんて。

なんで、ニュージーランドに来てまで、

人間関係で嫌な思いしなきゃなんないんだ。

 

その後も、学校に着いてまで一日中、

奴は遠くからやたら、「ジャパニーズ」だの「ジャップ」だの、

聞こえるように言ってきました。

 

もう顔も見たくなくなった。。なのに、クラスまでおんなじだなんて!

ほんっと馬鹿な上に、ガキなんだから!!

だから、私より半年以上前から英語を勉強してるくせに、

未だに私と同じクラスレベルで、上のクラスに上がれないんだよ!!

 

よく聞くことだけど、

日本人=金持ちっていう、勝手な偏見が本当に渦巻いていて、

その後も、悪気はなくとも誰かから、日本人は金持ってるから、

と言われる度にちょっと複雑な気持ちになりました。

そもそも私自身は、金持ちじゃないしさ。。。

 

日本の友人に、愚痴メールをしたら、

サウジの方が金持ってんじゃんねー!って返って来ました。

ほんと、その通りだよ。

むしろ、だからこそ、私にとっては結構な金額だと思うバスの定期代も、

奴にとっては、ジュースを買うような感覚で、

だから、そんなの”くれ”って簡単に言えるのかもしれない。

 

私は、親からは一銭ももらわず、

一生懸命、お金を貯めて留学に来たけど、

奴にとったら留学なんて遊びで、だから英語もちっとも上達せず、

有り余るお金だけ使ってだらだらと過ごしてんのかもなぁ。

 

嫌味でもなく、本気でそう思いました。

 

最悪な週始まり。。。

オークランドも風は強いです。

ちなみに、ここより南下した所にある、

首都のウェリントンという街は、世界で一番風が強い街って言われているそうです。

私がニュージーランドを一人で、旅出来る日なんて来るのかな。

今回は無理でも、いつか行ってみたいな。

 

そんな夢を膨らまして、サウトから気を逸らしてみても、

やっぱり今日は、気分が晴れません。

 

 

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Sayo

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