backpacker 一人旅情報・旅日記 新しい旅に出る準備はいつだって出来ている

国内の変わった場所・おすすめ場所

殺生石と千体地蔵のいる景色

投稿日:2020-01-07 更新日:

栃木県那須町に、殺生石(せっしょうせき)という、

ちょっと怖い名前のついた石の置かれている場所があります。

この場所に残る伝説も、ちょっと怖いお話だったりするのです。

とは言え、現在はどんな場所なんでしょう?

 

到着した時はすでに、夕方が迫っている時間だったので、

山の影が迫ってきていました。だからなのか、人もそんなにいなくて独特な雰囲気。

ちらほらいる団体ツアー客らしき人達がいなくなってしまうと、一気に静まり返りました。

 

殺生石の祀られている場所は一番奥なのですが、

足を踏み入れるともう、見渡してしまうような景色が拡がっています。

作られた歩道の左右には、大きな石が転がっています。

これらは、賽の河原です。

 

そして左側には、圧倒される景色。

ずらーっと並ぶお地蔵さんがいました。

千体地蔵です。

このお地蔵さん達は、昭和53年から造られ始めたそうで、

その過程には、国の反対があったり撤去されてしまったりと、

困難もあったけど、地元の人達の強い想いと行動によって実現されたそうです。

 

そしてここのお地蔵さんには、ちょっと変わった特徴があります。

手が大きく造られているそうです。

手のひらを大きく造る事によって、お祈りの力も大きくなるようにとの願いが込められているそうで、

現在は、約900体のお地蔵さんが造りあげられているそうですが、

その全部を造ったのは、なんとたった一人の工芸士さんだそうで、

櫛田豊さんという方なんだそうです。凄い!!

たぶん、櫛田さんも手が大きい人なんだろうな。

 

そんな千体地蔵を見ながら進んでいくと、いよいよ到着しました。

これが殺生石です。

真ん中の縄で括られた岩がそうです。

 

その昔、インドや中国で自分の美しさを使い人の命を次々と奪った女がいたそうです。

その女の正体は九尾の狐が化けたものでした。

やがてこの地にも舞い降り、人を惑わし人間の世を奪おうとしていました。

しかし、陰陽師によって姿を見破られると、逃げ込んだこの場所で石に姿を変えたそうです。

それでも悪の力は消えず、石になってもなお、毒を放ち、近づくものを殺めたのだそう。

そしてやがて人々は、生き物を殺す石として殺生石と名付けたのだそうです。

 

そんな伝説もあるのですが、実際には、この辺りには火山の有毒ガスが立ち込めていたので、

この地に近付く動物や人が、その有毒なガスによって命を奪われていたのだそうです。

現在も、時々立ち入り禁止になったりするのだとか。

確かに、硫黄の匂いが漂っていました。

 

ここより奥には進めないのですが、左後ろにあじさい小径という小径がありました。

登って行くと、さっき歩いてきた場所を一望できます。

更に進むと、神社がありました。

温泉神社(ゆぜんじんじゃ)と呼ばれていて、この辺りのパワースポットなのだそうです。

たぶん、こっちから来ると裏道的な感じなのかな。

HPを見てみると、かなりちゃんとしたパワースポットって感じだったんですけど、

この時は、夕方ってこともあって、ちょっと寂しい感じでした。

馬の神社?なんて勝手に思ってたけど、

ここには、殺生石とは真逆のありがたい石があるそうです。

 

さて、再び下の道に戻って。

殺生石園内を歩いてみると、湯の花採取場跡がありました。

幕府の時代には、この辺りの人達が、年貢の米の代わりに湯の花を納めていたそうです。

今は跡だけでレプリカですけど、こんな風に藁をかけて採っていたんですね。

周りに近代的な建物もないから、その姿を想像しやすいです。

 

そしてこれは、もう1つの石。

盲蛇石(もうじゃいし/めくらへびいし)

こっちは、とってもいい話。

 

昔々、ここに住んでいた五左衛門さんという人が、盲目の蛇に出会い、

厳しい冬を越せないだろうと気の毒に思った事から、木枝で小屋を作ってあげたそう。

春になり小屋を訪れると、蛇の姿はなく、そこには湯の花が残されていたそうです。

そして人々は蛇に感謝をし、その姿に良く似たこの岩を大切にしたそうです。

 

つまり、横にある採取場は、この蛇が教えてくれたから出来たのですね。

それによって、後の人々が助けられたという素敵な話でした。

 

物凄く広いわけでもないし、観光客も少ないけど、なんだか私には落ち着く場所でした。

日本を旅するなら、こういう伝説を辿ってみると楽しいですよね。

個人的には、この夕方の時間に来たのが、なんだか雰囲気があってとても良かったです。

 

殺生石

料金:無料 

営業時間:たぶんないと思います。

無料の駐車場があります。歩いてすぐ。

住所:〒325-0301 栃木県那須郡那須町湯本 

 

******

殺生石に行ったついでにこんな場所もおすすめ!(那須高原)

アジアンオールドバザール

住所:〒325-0301 栃木県那須郡那須町湯本ツムジガ平506-20

HP:http://www.asianoldbazaar.com

アジア諸国の雑貨が売られていて、食事もできて、アジア好きには楽しいです。

写真はネパールのお店ですが、他にも色んな国があって広い。

 

那須どうぶつ王国

HP:https://www.nasu-oukoku.com/

※なんか音声映像勝手に流れます。

言わずもがな、有名な動物園ですけど、たまらん!でした。

そのうち、記事書きます。

 

 

あなたにも行きたい場所へと飛ぶ風が吹きますように。
ランキング参加中です。応援のワンクリックをよろしくお願いします。

にほんブログ村 旅行ブログ 旅行情報へ
にほんブログ村


放浪記ランキング

 

こちらも更新中↓

アメブロ 新しい旅に出る準備はいつだって出来ている

ゴロー丸ブログ 真面目なサラリーマン旅をする

 

その他の記事

 

<sponsored link>







-国内の変わった場所・おすすめ場所

執筆者:


comment

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

PREV
ミャンマー、タイで出会ったお土産
NEXT
留学は”引きこもり厳禁”

関連記事

古墳時代のお墓 吉見百穴

埼玉の吉見町に不思議な穴があるのです。 まるで小人が暮らしているようで、実はかなりの時代を超えた文化遺産で、一部の人には心霊スポットとも言われているらしい。 日本のホビットンなんて呼ばれてもいるらしい…

続きを読む

岩に浮かぶ顔、十六羅漢岩って知ってる???

山形旅の続きです。 おしんで有名らしい、蔵をさらりと見に行って、 もちろん、おしんは見たことありません。。。     その後は、市場みたいなところに、海鮮を食べに行って、 この↓な…

続きを読む

都内にある店内ペット同伴可のお店5選

だんだんとペット同伴可のレストランも増えてきて、愛犬と外食を楽しめる選択肢が広がってきたと思います。最近は、愛犬ネギとそんなお店を探して行くのが楽しみのひとつでもありますが、愛犬が一緒にいた方がエピソードや話すこともなかっただろう人達との出会いもあったりして、海外一人旅をしている時にちょっと似ているなぁと思います。今日は、そんな店内もペット同伴OKな都内にあるお店を5つ紹介します。                          

国立民族学博物館 アフリカ、イスラムコーナーは不気味

楽しかった大阪のみんぱくの続きです。 民族博物館その1の記事 → こちらから まずは、インスタントラーメンから。これは、ヨーロッパへの移民が営業しているお店のインスタントラーメンらしい。こういうのも、…

続きを読む

私の中では日本一の水!大歩危峡

さてさて。 次に向かうは、徳島県です。 11月の初四国で愛媛と高知、 そして今回、香川と。。。徳島入ったー!! ついに、四国制覇です!! って、まだまだ四国も行きたい場所山ほどあるんですけどね。 それ…

続きを読む

宮島上陸

連休初日と言うこともあり、フェリーはすっごい人でした。 もっとも厳島神社に近づいたポイントでは、人の背中を見て通り過ぎるという混雑具合。 でもでも、水辺っていいですね。 せっかくの快晴だけど、やっぱり…

続きを読む

Sayo

バックパッカー。
一人旅が好きで、定期的に海外へ飛び出しています。
好きな過ごし方は現地の人達と笑うこと。
読者の方が旅気分になってもらえる記事を目指して、日々書き綴っています。
負の世界遺産多め、陸路移動がメインです。

sponsored link