旅日記 インド アーグラー バラナシ

インドの列車での人知れぬ闘い

投稿日:2018-11-05 更新日:

アーグラー・フォート駅を出発した列車。

もう外は暗いので、車窓の景色は楽しめません。

そして、アーグラーで結構辛い物を食べまくってたので、なんか胃が若干痛い。

 

私は持病の件もあるので、内臓系が痛みだすと不安になるけど、

友人に聞いてみたら、友人もらしいので、

やっぱり食べ物のせいかとちょっと安心。

 

いやいや、失くし物もしてしまったし、

ちょっと注意散漫気味なので気をつけなくては。

 

インドの列車には、スリーパークラスでも、トイレはついています。

写真に収めたくないくらい汚いけど、それでもトイレはトイレなので、長距離移動は安心。

 

時々現れる、友人の足。

楽な方の下段を譲ってもらっちゃったから、友人は登り降り大変。ごめんよー。でも、感謝。

 

電車が走り出してしばらくすると、何やら銃を腰にさしたポリスが数名、

すぐそこで男と言い争い始めました。

何があったのかわかんないけど、さすがに列車の中でそれされると怖いんですけど。

海外のポリスって、持ってる銃のでかさが日本の警官の比じゃないし、

ポリスなんだけどなんか怖い。


カンボジアでは、言いがかりつけられたりするから迂闊に係わるべきじゃないと言われたけど、

インドでも、係わりたくない。

 

やがて言い合いが終わり、男はポリスに追い飛ばされるように違う車両へ消えて行きました。

そして、3名くらいだったかな?のポリスの一人が、私の横を通り過ぎる時、 

リュックとかばん、盗まれないように気をつけなさいと声掛けしてくれました。

 

その時は、ありがたいなと思ったんだけど、しかし、後々そのポリス、かなりうざくて、

私の横を通るたびに話しかけてくる状態になりました。

 

駅に到着すれば、「ここは~駅だ」

うん。わかったよ。私、バラナシまで行くの。

着くの明日の午前中ですね。大丈夫です。

 

しかし、その後も何度も何度も。

 

再度の「シーフ、ケアフル」

はい。ありがとうございます。気をつけてます。

 

また違う駅に停まって、「ここは~駅だ」

わかったって!!降りないってば!!

 

段々イライラしてきます。

そして、眠りこけていると、私の膝をぽーん。

 

わかったってば!!それに、さわるな!!

って言いたい。けど、ごつい銃怖いっす。。。

 

そして、やっとそんなポリスも来なくなり、

車内の他のインド人達も寝静まったようで、

電車のうるさい音だけが響いてる真夜中でした。

トラベルシーツにくるまり、すっかり寝入っていると、

何者かが私の足元に来た気配がしたのです!

 

はっ!!

荷物はしっかりトラベルシーツにしまいこんで、安全対策ばっちりだけど、

な、なにっっっ!???

 

びっくりして飛び起きると、インド人の男の人が、

ほんとーにフツーの、当たり前のような顔して私の足元に座っていました。

 

な、、、なんで私のベッドに座ってんの???

私、寝てるのに?

 

正直追い払うようで嫌だったけど、

ただでさえ、なかなか寝にくいのに、

こんな見ず知らずのインド人が座っているすぐそばで、眠りにつけるほどの強い心は、

私だってあいにく持ち合わせていません。

 

「ここ、私の席なんだけど」

と言ってみるとその男性、

 

「Yeah!」

 

。。。

 

。。。。。

 

yeahじゃないし!!!!

 

もうなんか、ポリスの件もあり、あなたの件もあり、頭痛してきたんですけど!!

薬を取り出して飲みます。

 

少しすると、例のポリスがやってきたのですが、

はっきり言って、このポリスも結構のうざさなので、

助けを求める相手にしては、ちょっとどうかとも思うんですけど。。。

なんて迷っているうちに、結局男性は、ポリスになんか話しかけられて、

どこかに移動して行きました。

それもちょっと言い合いになってました。

なんか、やっぱり物騒と言うか。。。

 

そしてまた、ようやく眠りについていると、足に誰かの尻が当たりました。

また、誰か来たー。。。うんざり。。。

見てみると、女性だったので、もはや無視することにしました。

が、結局気になって眠れず。

 

その後も、頭側のほんとーにちょっとのスペースに腰掛けられたり、

相変わらず足元には必ず誰かが入れ替わり立ち替わりでいるしで、

”指定席”ってなんだろうねと、哲学してる人みたいに考えてみたりもしました。

 

指定席でもかまわずに、空いているスペースに座るのは、

インドの常識なのかもしれないけど、

警戒心もあり、気になって気になって仕方なかったです。

 

私の足がもっともっと長ければ、空きスペースもなかったんだけど。

ってか、なんでわざわざ外国人のシートを狙って奴らは来るのか。

他にも寝てるインド人、周りにいっぱいいたけど、そっち行けばいいのに。

 

ポリスに睡眠妨害され、一般人に妨害され、もはやハチャメチャ。

そして、ほんとイライラしてくる。この旅始まって以来のイライラ。

結局、ほとんど眠れず、気付くと空が明るくなり始めていました。

旅先での夜明けは好きだけど、さすがに眠れなかったので、気分最悪ですー。

 

相変わらず、デッキからは意味もなくジロジロと視線が送られてきます。

昼間は、手を振ってみたり楽しんだりもするけど、私は寝起きが超悪いのです。

ましてや、睡眠妨害された寝起きは、凶悪犯そのものな顔してると思う。

 

でも、まぁ、そんなの良くない。

気持ちを入れ替えるため、乗り込んできたチャイ売りの男の子から、

チャイを一杯買いました。

前に売りに来たチャイ売りは、20ルピーって言いいながら売って周っていたので、

20ルピーかなと勝手に思い渡すと、10ルピーだよと10ルピー返してくれました。

 

10ルピーくらい、誤魔化しちゃいそうなもんなのに、

真面目なとこは、ちゃんと真面目なインド人。

やっぱ嫌いじゃないよ。

そして、チャイは、やっぱりすっごく美味しい。

 

気を取り直したところで、

改めて、明るくなると車窓の景色を眺めるのが楽しいです。

 

ちょっとした遺跡っぽい建物。

小さい頃、家の近くにあった廃墟になった教会を思い出しました。

 

時々、どこかの駅のホームにも停まるので、

インドのホームの景色を味わってみたり。

 

すれ違う、他の列車を眺めたり。

 

アーグラーにもいたけど、結構どこの町にもサルがいて、

観光地のサルみたいに、 窓から手を入れて食べ物を盗むとか、

いたずらもするようでした。

親子ザル。見てる分には可愛いけど。

 

サルとおじさん。

おじさんの飼っているサル、というわけではないだろうけど。なんか絵になる。

これは、日常風景なんだろうなー。

やっぱり不思議だ。やっぱり海外には、見たことのない景色がたっぷり。

お初のインドにも、こんなにも面白い景色が拡がる。

 

隣りの人は、お菓子をポケットから取り出してあげてた。

それを待つサル。

ゴミだらけのどこかの駅。

飼い犬と散歩、ならぬ飼い牛と散歩してるようです。


そんな、私にとっては非日常的すぎる景色を楽しく見送っていましたが、
 

その間も相変わらず、私のシートには次から次へとインド人が入れ替わって勝手に座っていました。

時に、2人で座ってくることもあり、もはや私は足を縮めて座ったりもしました。

 

外国人は、列車の運賃だって、インド人よりも高く払っているのに、

結局インド人に邪魔され。。。 

と、嫌味でも言ってやりたい気持ちがずーっと心の中にありましたが、

もうインドなんで。ここは、インドなんで。。。自分に言い聞かせ

 

友人が上から降りて来て、おんなじシートで過ごし出してからはさすがに、

座ってくる人もいなくなったんで、ちょっと気持ちも復活しました。

 

楽しそうな友人。

 

寝不足マックスの私。とは言え、かなり楽しそうだったりする。

それでも、ただひたすら景色が通り過ぎてくだけではなくて、

次から次へと、ネタが降り注ぐような、あり得ないインドの日常を旅しているのを感じます。

笑って怒って、また怒って開き直って。

大袈裟かもしれないけど、一生懸命その時を生きる!みたいな、

強い強い生命力みたいなパワーが生まれてくる感じもします。

とんでもなくうるさくて、すっごい揺れまくりのインドの列車に揺られながら。

 

やっぱりインドってなんか凄い。

そしてそして、ガンジス川にかかるこの赤い橋を過ぎると、

列車は、1時間ほど遅れて、ついについに、

私がインドで一番来てみたかった街、バラナシに到着しました。

 

さあー、ここからインド旅、最後の街と思えないほど、

穏やかに過ごせないバラナシ生活が、

静かに幕をあけるどころか、ニヤリと笑いかけてきたのです。

 

 

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-旅日記, インド, アーグラー, バラナシ

執筆者:


  1. スティーヴ より:

    こんばんは♪

    サヨさん、インド人が人相が悪く見えるのは、たぶんB型が多いせいですよ、と独断で。
    血液型の本にB型は目付きがやや悪かげんと載ってました笑!

  2. 瑠璃色の海と猫 より:

    スゴイ体験ばかり!!

    読む毎に驚きます!!よくぞ、ご無事で、って申し上げたくなります。
    でも、魅力的です!とても!!

    私のブログが消えてしまい、訪問出来ずにいました。
    全く新しいゼロからのブログです。

    瑠璃のブログ
    なんて付けられて、勝手にブログ情報、メッセージボード書かれてて、、、、、まるで私が書いたみたいに!!
    コレも、有る意味、変な体験ですよねー2回目なんです!!

  3. tekutekubunbun より:

    こんばんは

    いやぁ~
    なんか読んでて心配になっちゃいまいた
    でも寝不足以外何も無かったみたいなので良かった!
    ポリスと言い合いされるとさすがにチョイ怖いかも (^▽^;)

  4. ジョークおじさんタケシ(団塊世代) より:

    しかし…まあ…ご注意ください(笑)
    それにしても、これがインドって感じなんでしょうか。
    悠久…という言葉がイメージとして浮かんでます。
    いつもながら、世界は広い、と思わせてくれる
    ブログ記事です。感謝。

  5. ☆まりりん より:

    上段で申し訳ないくらい爆睡してた(笑)
    ごめん(>人<;)

    しかし、こんな足撮られてたとは((((;゚Д゚)))))))

  6. スティーヴ より:

    サヨさんへ

    恐怖や不安を感じたら、鼻で吸い口で吐くを2分ほど速いピッチでした後に、ゆっくりしたペースにするといいそうです。
    ロシアの特殊部隊がするシステマブリージングという呼吸法です♪

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Sayo

バックパッカー。
一人旅が好きで、定期的に海外へ飛び出しています。
好きな過ごし方は現地の人達と笑うこと。
読者の方が旅気分になってもらえる記事を目指して、日々書き綴っています。
負の世界遺産多め、陸路移動がメインです。

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