旅日記 アルゼンチン サルタ

次々と奇跡が起きるアルゼンチン旅が始まった。

投稿日:2017-06-21 更新日:

数時間遅れで、サルタの町へ到着。

 

と言っても、できる限り、今日のうちに進んでしまいたいので、

まだまだバスを乗り換えて、もっともっと東へ進みたいのです。


でも、ラキアカの町で、バスに乗れるくらいだけ両替したので、

手持ちのお金、アルゼンチンペソもほぼ残っていないので、まずは両替を探します。






サルタのバスターミナルの建物の中へ。

ところが!

ボリビアを出て、ここまで順調だったけど、なんだか雲行きが怪しくなってきた。

私達は、完全にアルゼンチンの歩き方、今の諸事情を知らなかった。

  

 

ターミナルの従業員っぽい人や、売店なんかの人に両替所かATMはどこですかって聞いても、

わからない、もしくはないと思うとの答えしか返ってこず、    

入り口の案内マークの中には、確かに$マークがあるんだけど、

ターミナル内うろちょろしても、ATMすら見つからないのです。

 

小さな食堂のおじちゃんは、他の従業員に聞いてみてくれたにも関わらず、

それでもみんな、わからないと。

 

何もないようなバスターミナルならまだしも、

こんな立派な建物があって、何社もバス会社が入っているような広いターミナルで、

両替する場所が設備されていないなんて、そんなの初めてなんですけど。。。。

 

 

とにかく、こうしてても時間が過ぎてしまうだけなので、

先に目的地までのバスチケットを買ってしまおう。

それから、出発時間までの空き時間か、時間がなければ次の町で両替しよう。

 

ターミナル内、うろちょろしてたら、ラパス以来のチーバくんもどきに再会。

 

UFOキャッチャーのケースの中でした。

 

とりあえず、次に使うバスは、ここの会社のカウンター。

 

Tigre Iguazu

インドの織田裕二そっくりなおじちゃんが、対応してくれました。

  

チケットくださーい!

 

え?2枚だよ?どす ぽるふぁぼーる!


ん?

 

まにあーな??

 

のーのー!!おい!おい ぽるふぁぼーる!!


夜行でもかまわないよ!

 

 

必死で、今日(おい)出発したい旨伝えますが、

 

おじちゃん、

no!no!

 

首を振って何かを訴える。

 

え?もしかして、もう今日ってバスないの??

まじかー。。。


バスはもう、私たちが到着する寸前に出てしまっていたのです。

 

ラキアカからのバスが、遅れなければ間に合ったのに!!

サルタで、しばし足止め決定。

 

しかし、この運命のいたずらのおかげで、

そんなに興味のなかったアルゼンチンが、

最早、世界の中でも片手に入るくらい好きな国となる出来事が、ここから、たくさん起こることとなったのです。

 

ひとまず、それはこの後の話。

 

さて。ここで足止めなら仕方ない。

次のバスを予約させてください。

 

でも、おじちゃんは英語が全く通じない。

 

こちらの頼りないスペイン語とおじちゃんのぺらぺ~らなスペイン語でやりとりするんだけど、

お互い、聞きたいこと、必要なことが、すれ違うばっかりで、一切進まない。

 

かと言っても、おじちゃんは、こんな言葉の通じない外国人相手に、

門前払い的なことも一切せず、一生懸命進めようとしてくれます。

 

だけど、おじちゃん、何か言いたいみたいで、必死に何か話しかけて聞いてくる!

単語じゃないからわかんない!!

 

お互いにっちもさっちも。。。

 

そのうちに、後ろにカップルが来て待たせる羽目に。。。

 

「ごめんなさい。」

「ううん。ちっともかまわないわ!」と、爽やかな彼女。

 

しかし、おじちゃんとのやりとりは、一向に進まず、

こちらとしては、とにかくバス席が確保できればいいんだけど、

 

おじちゃんも必要な情報があるから、とにかくどうにもならず。。。

 

旅先で、久々に途方に暮れるっていう出来事に遭遇した気がする。

 

困り果て、後ろのカップルに助けを求め、英語話せますか?と聞きました。

そしたら、これまた救世主!

彼女は、英語がペラペラだったのです。

 

「うん、大丈夫よ。どうしたの?」

 

そして、彼女がおじちゃんとの通訳となって、全部進めてくれました。

 

おじちゃんが、一生懸命、私たちに伝えたかったことは、

 

”キミたちが行きたい目的地へ行くには、 

乗り換えが2回必要だから、必ず、乗り過ごさずに乗り継ぐこと。 ※ここ、ほんと大事な情報だった!

 

それから、座席は全部指定できるから、楽な席を選んでね。

ごはんも、何種類かあるうちから選べるよ。”

 

っていうことでした。

 

彼女には、もちろん何よりありがとうですが、 

おじちゃん、異国の言葉もよくわかってない外国人が、迷子になったりしないように、

適当に流さず、大事な情報を伝えようとしてくれてたんですね。

 

いやもう、アルゼンチン人って、こんな感じなんだな。凄くいい人。

 

で、無事に予約を進めてもらって、支払いを。。

って、カード使えないんですね。

 

え?ドルもダメなの?どうしても?

 

すまなそうな顔で、私たちを見返すおじちゃん。

 

 

どうしよう。 

もう町に行って、両替してまた戻ってくるしかないよ。面倒だけど。

 

でも、町で本当に両替できる?こんなターミナル内でも両替所ないし、町で見つけられる?

しかも、戻ってきてカウンターも空いてるっていう保証ある? 

 

今日、予約できなかったら、どんどん出発日遅くなる気がするし。。。

と言っても、払えないものは払えないんだから、どうにかペソを確保するしかないよ。

 

 

ゴロー丸と話してたら、また彼女が、

 

「どうしたの?」

 

「私達、ドルしか持ってないの。で、さっき両替を探してたんだけど、ターミナルにないらしくて。」

 

「そうなの?そうねぇ。両替はわからないけど。。。」

 

そう言うと、彼女は、またおじちゃんと何か会話し、何度かやりとりした後、

 

「安心して。ドルで払って大丈夫よ!」

 

どうやら、おじちゃんにドルで払えるように交渉してくれたのです。

 

これには、本当にありがたくて、もう神様なんじゃないかと本気で思った!! 

感激して泣きそうでした。

 

「ありがとう!本当に助かった!」

 

「ちっともかまわないわ。どういたしまして。」

 

最後まで爽やかな彼女。

 

もう、可愛くて、性格も良くて、かっこよくて。隣の彼も彼女に惚れ直したよね。

 

旅先で、助けてもらったこともたくさんあるけど、 

ヨーロッパでは、もたついていたら、イラつかれて舌打ちされたり、 

謝っても無視されたり、某レストランでもそうでしたが

 

→ ポーランドのセルフ式レストランでおばちゃんにアタフタ  

 

そんな記憶が頭をよぎり、何かつまづいて、後ろに並ばれるとドキドキしちゃうのですが、 

アルゼンチンは、こんな感じなんだなと、温かみを本気で感じました。

 

そんな彼女には、キャンディーをお礼に渡すことしかできなかったけど、彼女にもらった優しさを、

私もちゃんと次へ渡していこうと改めて思った。

 

そして、諦めずに対応してくれ、大事なことをちゃんと伝えてくれたおじちゃんのプロさ加減にも、 

本当に感謝です。

 

こんなハプニングがなければ、アルゼンチン人をわかることもなく、通り過ぎるだけだった町。

 

サルタに、しばし滞在することとなりました。

でも、さっきとは全く気持ちも変わって、サルタでの滞在が急に楽しみになったのです。

 

私は、単純な旅人だよ。ほんと。

 

 

あなたにも行きたい場所へと飛ぶ風が吹きますように。
ランキング参加中です。応援のワンクリックをよろしくお願いします。

にほんブログ村 旅行ブログ 旅行情報へ
にほんブログ村


放浪記ランキング

 

こちらも更新中↓

アメブロ 新しい旅に出る準備はいつだって出来ている

ゴロー丸ブログ 真面目なサラリーマン旅をする

 

<sponsored link>







-旅日記, アルゼンチン, サルタ

執筆者:


  1. カプリ より:

    どこにいても人の心を感じることがあると、一気にその土地と人とを好きになっちゃいますよね^^
    チケット売り場のおじさんも助けてくれたお姉さんもいい人だ。

    アルゼンチン、行ってみたいなぁ(*^▽^*)

comment

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

PREV
旅先ではいつも自分の生き方を肯定したい
NEXT
この辺で、今のアルゼンチン事情に気付くべきだったのかも

関連記事

ベトナム ココナッツキャンディー工場

ベトナム名物のココナッツキャンディー工場見学へ来ました。 2年前に来たツアーでは、ドライバー&ガイドの大遅刻のせいで、 とっくに作業は終了し、キャンディーを買わされただけでした。 思い返せば、高いツア…

続きを読む

Aライン作戦でラパス市内を歩く

新しい町で宿にチェックインしたらまず、やっておかないといけないことがあります。 次の町への足の確保です。 次、どこの町へ行くのか決まっていない時以外は、なるべく早めに確保するようにしています。 特に、…

続きを読む

セドレツからムニュストへ。そんな線路ってあるんですね!?

ずっと来てみたかった念願の墓地教会も見られたことだし。 この居心地のよかったセドレツも後にしましょう。 ほんとは、こんな何にもない田舎町で、のんびりしたかったけど。 時間も限られています。   なんか…

続きを読む

昼の華西街観光夜市と剥皮寮、あと漢方なんかも売ってるよ

せっかくなので、龍山寺の街をふらふら散策してみましょう!   こんな感じで、龍山寺を離れたら、とっても静かなエリアな感じです。   観光客もほとんど歩いていませんでした。 というの…

続きを読む

初めての水上船移動とシリラート病院での体験

バンコク、結局戻ってくるんですよね。最後に。 なので、冒険はスロースタートでいいんです。 今日は、チャオプラヤー川のこちらの岸と向こうの岸を往復している、 水上船(渡し舟ですね)に乗って、どこかへ行こ…

続きを読む

ボリビアを去る日 旅でのお別れの空気を思い出したよ

サンライズの時に、写真の為に、何度も何度もジャンプさせられ、 鏡張りの水が乾くと、すっかり塩まみれになってしまったゴロー丸のズボン。 さすがにこりゃちょっと、白カビみたいで汚いので、民族っぽいズボンを…

続きを読む

Sayo

バックパッカー。
一人旅が好きで、定期的に海外へ飛び出しています。
好きな過ごし方は現地の人達と笑うこと。
読者の方が旅気分になってもらえる記事を目指して、日々書き綴っています。
負の世界遺産多め、陸路移動がメインです。

sponsored link