旅日記 ポーランド アウシュビッツ/ビルケナウ 負の世界遺産など

ビルケナウ強制収容所1 死へと向かう列車

投稿日:2016-10-04 更新日:

まだ、強制収容所に関する話が続きますが、

あとちょっとお付き合いください。

 

 

続いてブジェジュンカ村に造られていた、

ビルケナウ強制収容所に到着しました。

 

ユダヤ人のホロコーストの話では、

名前においてはアウシュビッツの方が有名でも、

きっとこっちの景色の方が、

写真などでは目にされた方が多いと思います。

映画などでも、とても良く登場する、まさに悲しみの終着駅です。

 

ここには、ヨーロッパの各地からユダヤ人が列車に詰め込まれ、

運ばれてきました。

 

300以上の建物がかつては造られており、

多い時では、9万人が収容されていたそうです。

 

そして、ここの収容者のほとんどは、

ハンガリーから運ばれた人がとても多かったそうです。

 

ブダペストの恐怖の館 でも、見た通り、

私が好きになったあのハンガリーの街からも、

線路が延びていたのです。

 

この、死の門と呼ばれる門をくぐると、もう行き止まりです。

 

人々は、この貨物列車で、運ばれてきました。

この車両の中に、座れないほどにぎゅうぎゅうに詰め込まれ、

何日もかけて運ばれました。

 

もちろん、飲み物も食べ物も与えられず、真夏でも真冬でも。

到着したころには、すでに亡くなっている人もたくさんいたそうです。

 

そして、やっと降りることが許されると、

またここでも命の選別が行われていました。

 

線路の終わりには、ダビデの星をかたどった、

フラワーリースが置かれています。

 

奥には、国際慰霊碑もあります。

ここは、凄く広くて、そして静かで、

一見のどかに思えるくらいの場所です。

 

だけど、ここでもかつてたくさんの血と涙が流されていた場所なのです。


アウシュビッツのと同じように、

監視塔と電流が流されていた脱走者防止の鉄線が張り巡らされています。

 

ここにも、たくさんのガス室があり、人が殺戮されたのです。

でも、時代と共に、建物は朽ちてきて、

中谷さんがガイドを始めてからも、だいぶ崩れたり、

立ち入り禁止になってしまった場所も多いのだそうです。

 

ゲットーがたくさん並んでいたとみられる場所。

今は、暖炉の煙突だけが残されています。

 

そして、ナチス・ドイツ軍が撤退をする時に、

証拠隠滅のために破壊をしていった建物も多い。

ここは、かなり大きなガス室が建てられていたと言われています。

 

ここで、中谷さんに質問をしました。

遺体は、焼かれて野原などへ捨てられたそうですが、

ここではどこへ捨てられたのですかと。

 

そしたら、中谷さんが教えてくれた場所は。。。

ここでした。

目と鼻の先にあった、小さな池。

ここに、灰にされて撒かれたそうです。

 

ユダヤ人の間では、死者を火葬にしては、

成仏も復活もできないと言われています。

 

だけど、亡くなった人に想いを馳せることすらできなかった当時、

悲しみはその何倍にも膨らんでいたのだろうと。

 

悲しみを悲しむこともできない絶望。まさに、人権なんてない。

 

そして、ガイドは、いくつか残されているバラックの中へ。

アンネ・フランクも収容されていた場所です。

 

そして、収容所の見学は、

収容者達が、どんな暮らしをしていたかという話へと、 

続きます。

 

 

あなたにも行きたい場所へと飛ぶ風が吹きますように。
ランキング参加中です。応援のワンクリックをよろしくお願いします。

にほんブログ村 旅行ブログ 旅行情報へ
にほんブログ村


放浪記ランキング

 

こちらも更新中↓

アメブロ 新しい旅に出る準備はいつだって出来ている

ゴロー丸ブログ 真面目なサラリーマン旅をする

その他の記事

<sponsored link>







-旅日記, ポーランド, アウシュビッツ/ビルケナウ, 負の世界遺産など

執筆者:


  1. タボ より:

    ぐっと胸が締め付けられます。
    現場だと、より一層感じられることでしょうね。

comment

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.

PREV
オシフィエンチム アウシュヴィッツ強制収容所4 ガス室
NEXT
ビルケナウ強制収容所ラスト そして生まれた感情

関連記事

語学学校の平和な一日と苦手なニュージーランドの食べ物

ニュージーランド留学 の頃の記事を古いブログから移行します。 *日付は留学時のものではありません* ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 何日か前から、バス停で会う新顔…

続きを読む

ハンガリーが大好きだと思えた日

旅に出ると、常に緊張してるのか、 3日に一回くらいしか、お腹すいた~って思える日がなくて、 とりあえず食べておこうとか、食べなくていいやで食がおろそかになりがち。   で、久しぶりにお腹空い…

続きを読む

ヴィクトリア・パークと渣甸坊を歩く

香港最大の広さと言われているヴィクトリアパークで出会った以外な異国文化。香港に来て、これに出会っちゃうとは。
また、香港島の女人街と呼ばれている渣甸坊も歩いて、やっと買いたい物に遭遇。

Wat Mae Yen

さて、犬くんとはバイバイしましたが、 今日はまだまだパーイの郊外を散歩したいと思います!   どこにいこっかなー。標識がいっぱい。 で、次に向かったのは、Wat Mae Yenです。 パーイ…

続きを読む

メコン川の上で、生まれた場所の空を思い出す

ツアー最後は、リアルジャングルクルーズです。 この小舟でメコン川を渡っていきます。 漕ぎ手はちゃんといますよ。 これねー、2年前に乗った時、恐怖で身動きできなかったんです。 でも、ハロン湾でも乗ったし…

続きを読む

真夜中の台湾へ

いよいよ、台湾へ出発です。 1年ぶりの一人旅です。   この日は、舞台を観たのち、そのまま成田へ向かい夜発つという、 なかなかのスケジュールの詰め込み状態でした。 ちょっと贅沢して、スカイラ…

続きを読む

Sayo

バックパッカー。
一人旅が好きで、定期的に海外へ飛び出しています。
好きな過ごし方は現地の人達と笑うこと。
読者の方が旅気分になってもらえる記事を目指して、日々書き綴っています。
負の世界遺産多め、陸路移動がメインです。

旅ワン:ネギ

Sayoの愛犬。日本全国を一緒に旅したいワンコ。お芋持参で国内の犬OKスポットに出没中。

愛犬と行く国内の旅

sponsored link