旅日記 ネパール ポカラ

リメンバー事件の謎が解明 つづき

投稿日:2019-05-29 更新日:

ポカラで頻繁に声をかけられて、若干恐怖だった

「ドゥーユーリメンバーミー?」事件。  前記事参照 → こちら

またしても、今度はここ、とても逃げられない状況で、声をかけられてしまったのです。

 

私の何が目的なのっ!?金!?体!?

もはや、金はたいして持ってないし、狙われるような体でもないくせに、

アホらしいけど本気でそう思い、走って逃げようかと思ったその時です。

 

「バスターミナルで声をかけたんだよ!俺、サンタナのオーナー!

 

と、おっちゃんが名刺を見せてくれました。

その名刺には、ホテルサンタナと書いてありました。

 

「あー!!」思わず叫ぶ。

「ホテルサンタナ、居た!!覚えてるー!!」

 

はいはい。

あの時 は、みなさん凄い剣幕で来たし、すっごい大人数でいらっしゃったから、

いちいち全員の顔とか覚えてなかったけど、ホテル名はばっちり覚えてます。

 

晴れてここに、ポカラに来てから度々勃発していた、

謎の「ドゥーユーリメンバーミー?」事件の謎が明かされたのです。  

あ、私の事は、勘違い被害妄想女って呼んでもいいですよ。  

いやほんと、情けない。

「俺のホテルに来れば良かったのにさー。」

「あー、ごめんねー。なんか日本のガイドブックにも載ってる宿だったからさー。」

まぁ、実はもうとっくに移動したんですけど。

 

「ビューポイントいくらだった?あの時、10ドルって言ってただろ?」

 

おやおや。

もしかして、君達、ポカラのバスターミナルに行っている客引きさん達は、

全て知ってるんですか? 

後から、税だ、朝食料金別だって言って、本当は10ドルなんかじゃないってこと。

はたまた、おっちゃんもおんなじ手口使ってるとかー?

 

「10ドルだったよ。」

すかさず、そう答えました。

すると、おっちゃん達、顔を見合わせてなんか会話。 

まるで、「それは珍しいな、なんでだろうな」とでも言い合っている様子。

 

まぁ、そのやり方が根付いたり、他のホテルに広がっても、

これから来るバックパッカー達に被害が及ぶんで、 

ここは、他のホテルはちゃんと誠実にやってますよっていう正義の嘘をついておこう。

そもそも、今居る宿R&Rは、ほんと誠実な宿だしな。

 

「トレッキング行こうぜ!アンナプルナ!」

「アンナプルナ、今回は行かないんだよ。私、今までトレッキングしたことないし。」

「じゃあ、ポカラに来てトレッキングしないのか?」

「ジャパニーズテンプルには、行ってみようかと思ってるよ。」

「俺、ガイドするよ!」

「いや、ガイドいらないよ。(笑)」

 

「ポカラの後はどこに行くんだ?」

「カトマンズに戻るよ。」

「バスチケットは持ってるのか?」

「いや、まだ持ってないよ。」

「じゃあ、うちでとってやるよ!」

 

あー、確かにどこかで予約しなきゃなーとは思ってたけど。

 

「いくら?」

そうそう。トラベラーズホームで騙された からね。

 

「800ルピー。」

おおー、予想外にちゃんとした値段来た!

 

「じゃあ、予約する!!」

 

するとここで、おっちゃん達またしても二人でなんか会話。

すぐに私に向き直ると、

「ごめんなー。うちのホテルの客なら800ルピーなんだけど、泊まってないなら1000ルピーなんだよ。」

「ふーん。じゃあいいや、シーユー!」

「待て待て!OK、800でいいよ。お前はフレンドリーだから、特別だ。」

「本当?本当に800?」

「800だ。オフィスはすぐそこだから、一緒に来い。」

 

ってことで、おっちゃんのオフィスに移動。

詳しくは、ホテルサンタナ御用達のツアーオフィスのようで、

経営してるのは、もう一人のおっちゃんのようでした。

 

今回も、山が綺麗に見える方がいいから、リバーサイドをリクエストしました。

「OK、OK、リバーサイドの方が綺麗だからな。」

ツアーデスクのおっちゃんも電話でその旨をしっかり伝えてくれて、

晴れてバスチケットゲット! 

私の席は、5番です。

来た時も、こんな風な座席表もつけてくれたらわかりやすかったのに。

ひとまず、ここのツアーデスクは親切です。

 

「カトマンズとポカラの間のバスチケットって、だいたいいくらなの?」

「今は安くて800ルピーだね。基本ホテルでみんな取れるけれど、

それはホテルに泊まってくれたら、その料金にしてるんだよ。」

 

そりゃ、さっきも言われたけど、来た時は、宿で取ったのに1000ルピーだったから、

とんだ騙され方したもんだ。

日にちが経つにしたがって、トラベラーズホームの小さいオーナーにはほんと腹がたってくるよ。

あの宿で会った旅人も、長く居て安くしてもらってるって言ってたから、

実は手下だったんじゃないかと疑っている。

 

「明日パラセーリング行こうよ。」

「いや、ジャパニーズテンプル行くんだよ。」

「ガイドしようか?(笑)」

「だから、ガイドいらないって。(笑)」

「今からでいいから、うちのホテルにおいでよ。夕飯ごちそうするよ。」

 

でも、今居る宿気に行ってるから移動したくないしなー。

 

「次にポカラに来た時は、あなたの宿に行くよ。今度は一人じゃなくて行くよ。

だから、私のこと覚えておいてよ。」

「OK、OK。約束な。次は結婚して、旦那と来いよ。二人を歓迎するから。」

あ、う、、、うん。

 

まあ、このホテルに泊まれば安くしているってのも、どこまで本当の話なのかわかんないし、

シーズンによっても変わるだろうし、

結局私が、金持ってる国の人間だろうから金とってやろうっていうのが好きじゃないだけだし。

 

でも、なんだかんだこんな風に楽しくラッキーに、チケットを取れたのは、

良き出会いだったなと思います。

 

とんだ被害妄想でドキドキしてた、リメンバー事件だったけど、

真相は客引きの人達でした。無視してしまった人達、本当にごめんなさい。

でも、バスターミナルで一瞬会っただけの、たかがジャパニーズの一人旅女を、

ちゃんと覚えてくれていて、町中で見つけて声をかけてくれてたんだなって思うと、

すっごくすっごくありがたくて、胸が締め付けられるのです。

まるで、私の旅を、ポカラの時間を、見守ってくれてもいたようでもあり。

 

ネパール、ポカラもほんと大好き。

私は旅人で、ここを去らなくてはいけないのが寂しいくらい。

 

いつもは、次の町への足を確保してしまったら、

なんだか清々しい気持ちのいい気分になるのに、

これまた、好きになった町に対してだけ思う、

「私ほんとにこの町去るのかー、去らなきゃいけないのかー」

って気持ちが、ひしひしと湧きあがってくるのがわかって、

またひとつ、そんな町に出会えた幸せと、次はまたいつ来られるのかなっていう切ない感情が、

おっちゃん達とバイバイしてお店の外に出た途端、風と共に吹いてくるのを感じていました。

 

 

あなたにも行きたい場所へと飛ぶ風が吹きますように。
ランキング参加中です。応援のワンクリックをよろしくお願いします。

にほんブログ村 旅行ブログ 旅行情報へ
にほんブログ村


放浪記ランキング

 

こちらも更新中↓

アメブロ 新しい旅に出る準備はいつだって出来ている

<sponsored link>







-旅日記, ネパール, ポカラ

執筆者:


  1. tekutekubunbun より:

    こんばんは
    そういう事だったんだ!
    そりゃいちいち覚えてないですよね 
    顔を見ても海外に行くと同じ顔に見えるし(笑)
    逆に日本人の女の人が一人だから向こうは覚えてたんだろうな
    おかげで安くチケットも手に入ったし良かった!!
    でもいきなり声を掛けられるとチョット怖いよね

comment

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

PREV
宝物の世代交代とリメンバー事件の謎がここでも
NEXT
チベット料理と、あったかい毛布に泣けたポカラの夜

関連記事

パナン・チューン寺 そしてもう一人のサムライとの出会い

せっかく、こっちの岸に来たので、行ってみたい気になるところは。。。 日本人跡! 名前の通り、日本人がかつて住んでいた跡地。 歩いて行けるかなぁ。。。うん。行ってみましょう! 乗り物系のおっちゃん達をか…

続きを読む

世界で一番居心地のいい教会シュテファン大聖堂

さあ、ルームキーを受付に預けたら、街へ出かけよう!!   やっぱりウィーンの街は、なんだか違う。 旅のウキウキ感を取り戻したよ。   特別、素敵な街って思うわけでも、大好きな田舎町…

続きを読む

タイのスーパーを歩く。そしてラオスの足音が聴こえる

再び宿に戻り、私は次の目的地、ラオスへのルートを探るために 近所にあるツアー会社へ行きました。 だいぶ、前半タイで回ろうと思っていた場所を端折っていますが、 この時は、ほんっとうにソンテオの一件ですっ…

続きを読む

瑞芳駅から九份への行き方

すっかり夕方になってしまったので、次なる場所へと向かいましょう! 再び、平渓線で瑞芳駅へと戻ります。 次なる場所は、台北に行った日本人はここも行くというくらいの人気な町、 九份です。   前…

続きを読む

ネパール陸路入国でインドの呪い

バラナシを出発した夜行バスは、ガタンゴトン道を走り続けました。 乗って来たバス。 そして、国境についたと起こされました。   眠い。 でも、空はすっかり明るくなっていました。   …

続きを読む

旅慣れはうっかりのもと

シェムリアップで出会い、 バンコクへの過酷な陸路国境越えを共にし、そしてここチェンマイで再会。 私の旅の中でも、結構長い時間を一緒に過ごしたゆきさんとも、 本当にここでお別れです。   最後…

続きを読む

Sayo

バックパッカー。
一人旅が好きで、定期的に海外へ飛び出しています。
好きな過ごし方は現地の人達と笑うこと。
読者の方が旅気分になってもらえる記事を目指して、日々書き綴っています。
負の世界遺産多め、陸路移動がメインです。

旅ワン:ネギ

Sayoの愛犬。日本全国を一緒に旅したいワンコ。お芋持参で国内の犬OKスポットに出没中。

愛犬と行く国内の旅

sponsored link