旅日記 インド アーグラー

うそつきの旅人になった日

投稿日:2018-10-01 更新日:

タージマハルを出ると、入る前に「お土産買って行って」と凄い勢いでついてきた少年が、

まっしぐらに私達を見つけてきました。


「僕、待ってたよ!」

 

さっき、軽い気持ちで、日本語はわからないだろうと「後でね」と言ったことを、

彼はしっかり理解していたのです。

しかし、彼と同じように「僕のお店にも寄ってよ」「僕のお店はあっちだ」と、

凄い勢いで話しかけてくる子供が他にも数人。

その勢いはまさに子供とは言え、若干恐怖を感じるほどです。

 

友達は歩きだします。私も後に続きます。

でも、一歩も引かない子供たち。私を取り囲みながら、必死でアピール。

せめて、後でねと言ってしまった子のお店には寄ってあげたいけど、

もうすでに全てのタイミングが合わない。

 

すると、土産物を買わないんだと察したその少年は、物凄く大きな声で、

 

「You are a Liar !Liar !」

 

と、叫び出したのです。

 

その上今度は、その辺にいる大人のインド人に向かって、

「She’s a Liar !!」

と、猛アピール。なんとも言えない目線を投げかけてくるその辺のインド人。

 

海外での子供たちのお土産買って行ってよアピールは、色んな国で経験してきたけれど、

正直言って、こんな怖いと思ったことは一度もなかった。

 

怖いと言ったら、誤解を生むかもしれない。

でも、気を抜けないインドで、大きな声でうそつき呼ばわりされ、

それを聞いた人達に、まるで犯罪者のごとく視線を投げつけられ、

それでもいつまでも大きな声でうそつきと叫びながらついてくる子供たちに囲まれ歩くのは、本気で怖かったのです。

 

そもそも、私が軽い気持ちで言った「後でね」が、こんなことを引き起こすとは思わなかったし、

結果、していた約束に対して、ちゃんと守らなかった形になってしまったことにしょんぼりだし。。。

せめてお詫びにまさしく子供だましだけど、キャンディーをと思ったけど、

さっき没収されてしまってないし。

ここまで楽しいと思ってきたインド旅だったけど、

やっぱり旅行者の感じる一部分しか見ていなかったことに、改めて気付かされもしたのです。

 

 

後でねといい顔をしようとしていた自分の偽善者ぶりにも腹立つし。

うそつきと呼ばれたこともなんだかショックだったし。

すっかり心はしょんぼり。

 

どうしたのー?って言うような目線を投げかけてきた牛さん達。

 

なんかこう。。。

心が曇ると急に町の雰囲気も寂しく感じて、誰も遊んでいない遊園地がなんだか余計に寂しかったです。

なんで、こんな遊園地なんて撮ってたんだろう。今更ながら思うけど。

なんか防衛本能が働いていたのか、自分で自分がよくわからない行動。

あのカンボジアで、一緒にいた友達と言い合いして、心に北風が吹き荒れてた時になんか似てる。

このあっちぃインドで、心に北風再び。

インドはやっぱりちょっと特別な国で、簡単に考えてはいけない国で、

今までのどんな国や町の子供たちともちょっと違うのかも。

インドの子供への接し方はなかなか難しいと言ってた旅友の言葉が身に沁みてやっとわかった。

それでも。何も悩まないよりは悩んだことで良かったと今は思う。

これまた私って救いがないけども。

 

気持ちを切り替えて、やっぱりインド人と接したくて、たまたま通りかかった屋台で、 

美味しそうなものが売られていたんで、買ってみることにしました。

サモサは良く知られているものの、隣にあるのは何でしょう???

 

おじさん、これ何て言う料理なの?

これは、パコラと言う料理なんだと教えてくれました。 

揚げ物のことですね。

 

おじさんは、このソースをかけるとすっごく美味しくなるから試してみるかい?って言って、緑色のソースをかけてくれました。

なるほど。おいしー。。。。

って、辛-----!!!!!!

いやいや、おじさん笑い事じゃないよ。

インドの辛さってさすがなんですけど!

 

正直、美味しかったけど涙出そうな辛さでした。

これ中身は、1つはじゃがいもで、もう1つはすり身みたいな?

でもって、そこにとうがらしも入っているから、緑のソースかけなくても、すっごい辛い。

辛いものは割と平気だけど、この辛さは結構きた。

 

辛い辛い言ってると、ラッシー飲むかい?って薦めてくれたので、お願いしました。

ラッシーは、ここのはちゃんと冷えていてやっぱり美味しい。

コップが土器でお洒落だなって思ったんだけど、

飲み終わった土器は、入れ物の中に投げ入れて割っていました。

すでにいくつも割れた土器がありました。 

後からインドの生徒に聞いた話、これらは使いまわさず、一回だけしか使わないらしくて、

何度か使ってしまうと砂が溶けるからなんだとか。

やっぱりインド的文化がなんだか面白い。

 

ちなみにラッシーを作るミキサーも興味深かったです。

このお兄さんの頭の上にある木の箱がミキサーでした。

色々、心がざわざわしたりもしたけれど、おじさんのお店で一息ついて、落ち着けました。

 

優しかったお店のおじさん。

また一枚、旅先の笑顔の写真が撮れた。

うそつきの旅人になっちゃったけど、

また次にアーグラーに来られた時は、名誉挽回できるといいなぁ。

またひとつ課題ができた。

 

 

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-旅日記, インド, アーグラー

執筆者:


  1. 瑠璃色の世界の私と永遠の猫たち より:

    今回のも、読み応えスゴイ!

    サヨさんはやはり素晴らしいお方です!
    良い経験をされましたね!読んでいて、涙が溢れて来ました。
    未だ、次々と溢れ出て来ます!
    良かったら、星座を教えて頂けますか?
    牡羊座さんですか?
    魂の深い部分に共感して、心が、ピッタリ寄り添います!

    アジアは、タイ、インドネシアの、島ばかり随分行きましたが、インドは、未だ行ったことありません!
    インド料理のお店を千葉に持ってるお友達(リア友でも、FBでも。増田泰三さん、又は、シタールで検索出来ます)は、インドとの取引が長く、現地にマンゴーの加工工場も持ってるくらいのインド慣れ?した方ですが、インド人の扱いのコツがあるのでしょうね!トラブルは起きたこと無いと!

    日本で、
    後で、とか
    またね
    って言葉は、本気にする人は、ほとんど居なくて、本当に戻って行くと
    本当に、又、来てくれたんだ!
    って、逆に驚かれますよね!
    私は、デパートなんかで、後でね、と言うと、必ず、後で、行くのですが、驚かれますよ(^。^)

    インド人の子供は、生活もかかってるのでしょうし、生真面目なんですよね!

    先進国の現代人は、言葉は、飾り、くらいにしか扱ってないんですね!
    デパートで、観察していると、みんな店員さんに
    後でね!
    ってあしらってるし
    店員さんの方も、
    「後で来るなんてことは無いな~」
    と諦めていますよね。
    それを、私は、生真面目に、本当に戻って行くので、びっくりされるのです。

    その土地に行ったら、その土地の人の心の中に入ってあげる必要がありそうですね!
    イスラム圏内で、ベール、付けないで逮捕された事件もありましたが、、、、
    コレは、私は、やり過ぎと思うのですが、夫は、
    付けるしかないんじゃないの!!
    って言います。
    男性は良いですよねー。
    付けなくて良いのですから、、、、、
    女性は、付けたくもない、暑苦しいベールなんて、、、、
    それは、私は絶対にイヤなので、イスラム圏内には、行きません!
    と言う事で、
    長々とコメント失礼致しました!

  2. Sonoko より:

    インド人でも「アグラは人が悪い」と言うくらい、アグラは結構嫌な思いをしますよね。
    私も昔アグラでレストランの客引きに声を掛けられて「Maybe later.」って言ったら、その後会った時に断ったら同じく「Liar!」って言われて、「Maybeつっだだろ!」って喧嘩になりました(笑)大人がそんな商売の仕方をしているのを見て、子供たちもそれでいいんだと思ってしまうんでしょうね。
    「後でね」なんて社交辞令には彼らも実際慣れっこだと思うのに、そんな集団でLiar攻撃して来るなんて、いくら子供とはいえ怖かったでしょうね。

    アグラではオートリキシャが寄ってきたから「No, thank you.」って断ったら「F○ck you!」って言われたり、タージ前の土産物売りの子供たちにはいやらしいことを言われてびっくりすると同時に、人に対するマナーを教えてもらえないことにかわいそうだなと思いました。インドの他の町にも貧しい子供は沢山いますが、誰もがマナーがなく攻撃的な訳ではないので、貧しさだけがアグラの子供たち(大人も)のああいった言動を生んでいるわけではなさそうですね。

  3. スティーヴ より:

    こんばんは♪

    インドでは子供がものごいして、お金などをあげることで、その人のカルマを軽くするという考え方があると聞いたことが。
    ラッシーは、昔、米屋などに売ってたジュースですよね??

  4. tekutekubunbun より:

    こんばんは

    大きな声で叫びながらついてくるってチョット怖いかも

    周りの大人も止める訳でもなく同じように見てるなんてお国柄なのかな

    それにしてもそこまで買え買えってのもどうかと思うけど
    (^▽^;)

  5. ichi より:

    怖い思いをされましたね。

    そうまでしないと生活が成り立たないのか、子どもにそこまでさせる親のせいなのか…難しいなぁと感じました。

    でもその後、優しいおじさんに出会えて少しでもホッとできて良かったですね(^^)

  6. 瑠璃色の世界の私と永遠の猫たち より:

    Re:Re:今回のも、読み応えスゴイ!

    >サヨ@女一人旅さんへ
    追伸
    星座教えていただきありがとうございました!
    やっぱり!
    そのインド人と長年の取引がある友人も、天秤座です。
    一流の大者です(^。^)
    では、また

  7. ぐるくんのからあげ より:

    思い出しました

    思い出しました。

    これもソ連に行ったときの話です。
    旅行前の研修で「日本の常識は、現地では通じませんよ」ということを何回も聞きました。

    以前、現地の青年団との交流会で仲良くなった人にお愛想で「また日本においでください」と言うと、招待されたと思い、日本にやって来て旅費や宿泊費をすべて払わなければならなかった人がいるそうです。

    日本では当たり前のことが通じないのですね。

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で、私達が今いるのは、九龍の尖沙咀(チムサーチョイ)と言う地区。
そこから、フェリーに乗って海を渡り、対岸の香港島へ渡ります。

Sayo

バックパッカー。
一人旅が好きで、定期的に海外へ飛び出しています。
好きな過ごし方は現地の人達と笑うこと。
読者の方が旅気分になってもらえる記事を目指して、日々書き綴っています。
負の世界遺産多め、陸路移動がメインです。

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